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毒蜘蛛NGO −地獄への道は善意で舗装されている−(山形浩生)
http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/236.html
投稿者 ペルソナノングラータ 日時 2004 年 4 月 25 日 02:20:05:8w0tzQMk7FaoM
 

(回答先: NGOやボランティアを名乗ったイラク利権疑惑? 投稿者 ペルソナノングラータ 日時 2004 年 4 月 24 日 16:54:06)

毒蜘蛛NGO −地獄への道は善意で舗装されている−

http://www4.ocn.ne.jp/~temp/ngo.html

NGOという邪悪、善意を絶対の盾とする
絶対の腐敗者達の魔手といかに戦うか、それこそが、
今、日本人が考えねばならぬ最重要時であると思います。

朝日が牛耳る左翼翼賛報道体制下におかれたこの日本と
言う国において、『善意の意図』は絶対のものとされ、
善意の名の元に強大なマスメディアファシズムが人々を
抑圧し支配する。

善意の意図があるものは、全てが全て素晴らしいもの。
金儲けや己の欲望に根ざしたものは、汚らしいもの。

こういった、「善意絶対主義」を朝日系列マスメディアが
煽りたてることで、日本において、「善意の意図」に対して
反論する事は封じられている。

だが、これは誤りです。
これは「神」を「善意」と言い換えただけの宗教独裁に過ぎない。

これは「善意」という名を神聖な御名とすることで、己の行動に
対して特権的地位を付与して人々を抑圧する謀略でしかない。

今回の事件(邦人プロ人質自作自演事件)において、
なぜ、NGOは「NGO」であるというだけで称えられるのでしょうか?

それは、NGOが「善意の為に働く団体」という名目を
掲げて、社会において特権的地位を得ているからです。

しかし、それは本当に正しいことなのでしょうか?
「正義」の為にという大義は、アメリカだって掲げています。

でも、アメリカは叩かれ、反米組織はなぜ持ち上げられるのか。

この世界、それは全ては利権とイデオロギーが支配する世界です。

確かにアメリカの正義の裏に利権とイデオロギーは
隠されているでしょう。
ですが、国連の正義の裏にも利権とイデオロギーは
隠されている。
テロリストの正義の裏にも利権とイデオロギーは
隠されている。

アメリカの正義が欺瞞というならば、
国連の正義も欺瞞であり、
テロリストの正義も欺瞞です。

価値判断…それは、あくまで主観的なものであり、
そこには様々なファクターが組み合わされ、唯一絶対の
真理などというものは存在しない。

「私たちが最初に学ぶもの、
それは事物や人間に対する洞察ではなく、
事物や人間に対する様々な価値判断である。
これらの価値判断は、認識へのアクセスを妨げ歪める」
(ニーチェ著「人間的な、あまりに人間的な」)

事物や行為をありのままに見る洞察ではなく、
事物や行為に対する「価値判断」がバイアスとなって
人々の意識を歪め、偏向させる。

この歪んだバイアスこそが「善意」という名で呼ばれる概念。

そして、この「善意」を操作する、つまり人々の意識を
操作して己の利権を貪ろうとする悪鬼こそが、
NGOという名の善意の衣を被る邪悪なのです!!

人々のルサンティマン(己より上位にいる存在に対する嫉妬・怨念)と、
人々の優しい他者への共感、この二つを飴と鞭のように
使い分け、「善意」という概念を持って人々の心を操作し、
己の力の増大を図る輩たち、NGO。

NGOの最もおぞましきこと、
それは彼等は「動機によって、行為を正当化する」
こと。
これは現実の世界、つまりは行為によって事象が動く
世界とは全く逆の、背後世界的な逆転の発想です。

私はこの逆転の発想を憎む。
この逆転の発想の根幹には、
人間という存在をバカにした、
極めて根の深い現実に対する憎悪と破壊の意志、
現実、すなわち生命の全てを壊そうとするタナトスの欲望があるから。

私は隠された動機がどうであれ、行為の結果が素晴らしければ、
動機がどんな醜くとも、それはそれで素晴らしい称賛される
べきことだと思います。
行為とは現実であり、行為とは生命である。
警句家のラ・ロシュフーコー伯は以下のような言葉を残しました。

「しばしば我々は、我々の最も美しいと称賛される行為すら
恥ずかしく思うであろう。
それを生み出した隠れた動機を人に見られたならば」
(ラ・ロシュフーコー著「道徳的反省」)

私は、ロシュフーコー伯とは逆に、
動機はどうであろうとも、
為した行為が素晴らしいものであれば、
それは称えられるべきものだと思います。

己の利益を目的として世界に為した行為が、
結果的に世界中の人々の為に役に立つようなことがあれば、
それは「行為」それ自体が称えられて然るべきです。

そして、逆も然り。
例え、その行為が「善意」の名の元で行なわれようと、
その行為が結果的に世界に巨大な災いを齎したのならば、
その行為は否定されるべきです。

物事は、現実の事象たる「行為と結果」で図るべきものであり、
決して外から本当には知る事ができない涅槃たる
「意図と目的」で図るべきではないのです。
なぜなら「意図と目的」とは詐術であるからです。

後者の「意図と目的」で物事を図ること、
現実の事象以上の「意図と目的」というものをでっち上げる詐欺、
これは生命という現実の事象に対する破壊の意志、
現実の事象以上の「何か」を人の意志に付与する
インチキによって、人々を騙す詐術!

結局のところこの詐術は、
一皮剥けばただの欲得ずくのイデオロギーに過ぎない。
こういった詐術に引っ掛かるなということを、
山形浩生氏は仰っている訳であり、
私も心から同意するものです。

山形浩生氏が薦めている小林よしのり氏の
「脱正義論」も良い本ですよ。
私は小林氏には賛同できない部分も大いに沢山ありますが、
賛同できる部分、共感できる部分も少なくないし、
この「脱正義論」は、「差別論スペシャル」に
並ぶ名著だと思いますね。両書とも一読をお勧めします。

この両書で小林氏はとても重要なことを語っている。
それは、長々と語るより、両書から直接引用しましょう。

「わしは差別闘争とは、自分の心を見つめなおす戦いだと思っている。
『私の心には差別心など一片もない』などという奴をわしは信用しない。
『私は穢れのない人間だ』などと主張する奴は恐ろしい。
わしは自分が十分にいかがわしい人間、
多くの罪を背負う人間だと認める」
(小林よしのり著「ゴーマニズム宣言差別論スペシャル」)

「個の連帯なんて考えていたわしがアホでバカで未熟だったのだ。
弁護士たちは最初から『政治』でやっていたのだ。
学生たちを支配下とおくべく…。
それにまんまと嵌められて、プライドの高さゆえに、
「自分で考えてやっている」
と思い込んで動く脆弱な自我の若者たちよ、嗚呼…。
さらばだ。個の連帯は幻想だった」
(小林よしのり著「脱正義論」)

この二つはとても重要なことです。

1つめは、絶対の善や悪などというものはなく、自らを絶対の善と名乗る、
そういった「善性」を主張する輩こそが、危険なのであるということ。

2つめは、全ての言説を含んだ全ての物事は『政治』であるということ。

こういった、「現実」を知りながら「現実を己に都合の良いように操作する」
為だけに、「現実」には存在しない「理念(背後世界)」をでっち上げて人々を騙す
詐術を行なう詐欺師すなわちNGO、奴らこそが、市井の現実を生きぬく
人々にとって最大の敵、毒蜘蛛タランチュラであるのです。

「タランチュラ、お前の毒はルサンティマンを植え付けて、
人々に毒を盛り狂わせる。(中略)
タランチュラ諸君、『平等の説教者』たちよ!
してみれば、権力にありつけない独裁者的狂気が、
諸君のなかから「平等!」を求めて叫んでいるのだ。
諸君の、深く秘められた独裁者的情欲が、
こうした道徳的なことばの仮面を被っているのだ!(中略)

毒蜘蛛どもは根本的に生に背いているにも関わらず、
生を称え強調する。
それは相手に打撃を与える為の意図だ。
相手とは誰か、それは力、現なる権力者だ。
現なる権力者においては、死の教え
(人間は平等ではないということ)が力を持っているからだ。(中略)

――人間は平等ではない!
そして、決して平等になるべきではない!(中略)

生そのものが、柱を建て、階段を築き、
己自身を高め行こうとする。
生は遥かな高みを眺め、
至福の美を求め――その為に、
生は高みを必要とするのだ。
高みを必要とするから、生は階段を築き、
階段と、階段を昇って行く者たちの相克を必要とする。
生は昇ろうとし、昇りつつ自己を相克しようとする。(中略)

美のなかには、闘争と不平等が在る、
力と優越を求めてやまぬ戦いが在る――」
(ニーチェ著「ツァラトゥストラはかく語りき」)

タランチュラどもの毒に気をつけましょう。
貴方自身の知性が、毒を打ち払う力となる。
この文章を読んでくださっている貴方の知性を信じています――。

最後に、加藤朗氏の「現代戦争論」を引用させて頂きます。

「通信・放送技術の革命的進歩により、
わずかな物理的暴力でもメディアを通じて巨大な精神的暴力
へと転化でき、社会に大きな影響を与えることができる。
第7章で述べた通り、メディアを巧みに利用すれば、
人質誘拐事件などのテロによって、米国のような大国の
政策さえ左右することができる。(中略)

このような脱近代社会では、(メディア利用を狙った)物理的暴力が
蔓延し、その物理的暴力はまた(テロリストの狙い通り)容易に
精神的暴力へと転化できる。(中略)

脱近代的システム(現代)の新世界秩序は、
決して紛争のない平和な社会などではない。
寧ろ近代世界(冷戦時代)より暴力が蔓延する世界――」
(加藤朗著「現代戦争論」)

この世界は、時代が進むに連れ、
より過酷で苛烈なサバイバルゲームとなる。
そして、そんな世界を更に食い荒らす、善意という名の悪鬼、
『毒蜘蛛NGO』に、我々は警戒せねばなりません。
大切な貴方自身と、貴方の大切な人の生命を守る為に。

「いまのNGO/NPOはチェックはない。
器物破壊をやらか しても無罪放免。
しかもそれを指摘したら、デマゴギーだと言われる。
いや、そんな状況で腐らずにすむ組織のほうが
めずらしいのではないかしら。

ぼくが言いたいのはそういうことだ。
そういうことを考えるのが善意の否定だというなら、
うん、そんな甘いだけの善意は否定してしまえばいい。
確かレーニンが言っ た通り、
地獄への道は善意で敷き詰められているんだから」
(山形浩生)

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