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■□■2004年04月16日(金)■□■
昨夕、新緑の始まったアフガニスターンから真夏のイスラマバードへの帰着した。
イラクでの3人はどうなったか?とTVをつけたら、今しがた解放されたばかり…というニュースが放映中、「ヤッタ!ヤレヤレ…。」と思ったのも束の間、新たに2人の行方不明が報道され、そのうちの1人は911以降からの知人で、新聞社の枠内での取材に飽き足らず、フリーとなった勇気ある人だった。
今回の誘拐に関しては「アメリカによる謀略説(日本政府に自衛隊を撤退させないと厳明させ、他国への模範とさせ、足並みの崩れそうになるのを防ぐ)」というもの、反対に「自作自演説(自衛隊の撤兵を求める)」というものなど、情報が錯綜した。昨今の報道では、報道規制がかかり過ぎ、真実が何処まで報道されているのか大きな疑問ではある。早々と自衛隊撤兵の意義を問う不思議なアンケートが大新聞社によって出され、「テロに屈しないために自衛隊は撤兵すべきでない」などという、情報操作??がまかり通るような報道が何処まで信じられようか。
与党は人質解放にかかった費用の公開を求めている。一説によると総費用は20億円ともいわれているが、オバハンのように日本政府のお世話になりたくないと意思表示をしている者には、それはどういった扱いとなるのであろうか?確かに危険を承知で「自己責任」としてイラクへ、あるいはアフガニスターンへ行った。今冬の北陸でのワンダーフォーゲル部の山岳事故と共に、「自己責任」の重さを再考するのを問われているのだと思うし、実際にそれを考えるには良い機会なのだと思う。
3ヶ月ぶりのカーブル市内は、生活全般に落ち着きが見られ、以前の沸騰するような(他人を押しのけ、掻き分け)利あるものに押し寄せるといった風潮が静まっていた。たぶんに生活のメドもつき、実際問題として個人のポケットに流れ込むお金も増え、生活が向上していることの表れだろう。
市内を走る車が全般にきれいになっており(古い物は田舎へ売られて行った様子)、カーブル大学の駐車場には学生たちが使っているらしい車が列をなして停められている。まったく昨年とは大きな違い、情景だ。また、市内の至るところで大型の建物が立ち並び始め(海外にいる個人のビジネスマンによるマンション、商店)、宗教関係の建物(イラン・マネー)などなど、建築全般に携わる人間は、市内の半分近くにも上るのではないだろうか?
市内の高級レストランでは、ショウウィンドウの中に外国製のアルコール類が堂々と陳列されており、「飲む」「飲める」のが開明的、あるいは金持ちである証明のような有様。オバハンが、普段は遠慮しながら食べる??(高いので)カバブは1人前が90円。でも、高級官僚が行くアフガン料理店では、カバーブが700円もするのだというから仰天ものだ。
さて、イラクでの誘拐事件は、オバハンにとっても正に「対岸の火事」ではなく、いつ自分の身に降りかかるやもしれず、その時のために対応を家族で再確認し合った。アフガニスターンへ行く!と決めた段階で、既に確認はしあっていたが、改めて再確認したというべきだろうか。イラクで誘拐されたのが天下の大新聞社や、TV局の正規スタッフであったり、また民間人であっても大商社の社員であれば、あそこまで叩かれなかったろう考えると、日本政府が故意に流したと言われる「自作自演」の情報や、人質解放にかかった費用を公開、負担させろとの(一部の)対応には賛否両論の立場から凄く考えさせられる。とにかく、日本が軍事国家、警察国家として強権を行使しつつある現実に進んでいることを、国民の大半が気づいていない、60年前に戻りつつあることを私たちはしっかり自覚しなくては。
昨日のTV放映では、イラクの臨時日本国大使が宗教指導者へ、日本の外務大臣からの感謝状なるものを手渡した際の、宗教指導者から臨時大使へのセリフはストレートで凄かった…。
「日本政府は、人質になった彼らが解放されるのを望んでいなかったようだ。解放されても喜んでいるように見えないし、我々の努力に対して感謝しているとも思えない」だと。このセリフの中に、日本政府のイラクへの対応ぶりが見えるようではないか。
彼らを拘束したムジャヒディィンを説得した宗教指導者が、「日本政府より我々の方が、人質のことを心配していた」「日本政府は人質の現況を知ろうともせず、われわれに接触しようともしなかった」と言明しており、そしてその弁が日本の報道では抜け落ちていると。日本政府のご都合主義的な見解や報道とは反対に、アメリカのパウエル長官などは以下のような発言をしている。
http://www.state.gov/secretary/rm/31489.htm
英文要旨:
こういった危険を承知でも、崇高な目的のために行動する勇気ある人々がいるらこそ、我々は前進できるのです。日本人は彼らのような市民を誇りに思うべきです。たとえ彼らが人質となったにせよ、「あなたたちが悪い」などと言うべきではない。われわれは彼らの解放に向け出来る限りのことをする義務があり、彼らを心配すべきです。彼らは我々の友人だし、仲間の市民なのですから。
仮に、これが「建前」の発言であったとしても、日本政府の首脳と比べると天と地くらいの差があるではないか!
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nippagrp/tushin15.htm