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件 名 : [資料]『週刊ポスト』vol.36 ( No.20) 3月にホワイトハウスから小泉官邸に届いていた「日本人人質テロ」警告より抜粋
『週刊ポスト』vol.36(No.20) 2004/04/30 (\333+税) より
■ 自衛官覆面座談会 「サマワ派遣部隊, 撤退準備を開始」
東京-バグダッド-ファルージャ-ワシントン多元取材 (pp.32-36)
> 「特殊作戦群」は出動せず
> サマワ部隊にも「特殊要員」が
> 宿営地警備要員は60人だけ
> サマワは水に困っていない [以上小見出しだけ紹介]
■ 3月にホワイトハウスから 小泉官邸に届いていた「日本人人質テロ」警告 (pp.40-41)
[リード太字] バグダッドの西方で, 新たに2人の日本人が
拉致されたとの情報が伝わった 4月15日未明, 警視庁幹部は
苦虫を噛みつぶしたような表情でつぶやいた.
「やはり, 情報は正しかった. 救出を急がなければならない」
-- 先に拉致された3人はこの日, 無事解放されたが, 実は
3月上旬の時点で, 政府には米CIA発の情報として, ≪イラクで
日本人が人質テロに遭遇する可能性が高い≫ とする警告が発せ
られていたのである.
*
2人の拉致とほぼ同時に伝えられたのが, やはり武装勢力に
人質に取られていたイタリア人4人のうち1人が殺害された
というニュースだった.
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは, 武装勢力から届け
られたビデオには「殺害現場が映っていた」とした上で「残酷
すぎる」との理由から放映を避けた. 同局に取材したイタリア
のメディアによれば, ビデオには
「4人が墓穴のような穴のそばに集められ, 3人の見ている前で,
何者かが1人の首の後ろを短銃で撃ち抜いた」- という衝撃的な
場面が映っていた.
日本人5人の行方がつかめていない時点での残虐なイタリア人
殺害事件に, 警視庁幹部は危機感を露わにしたわけである.
そもそも米政府部内には, イラク国内で日本人がテロのソフト・
ターゲットとされることへの危機感が高かった. 米国務省筋が
本誌ワシントン取材班に語った.
「イラク復興の過程で米国がいかに日本の経済力を重要視して
いるかを, テロリストは熟知している. 日本の資金なしには米国
は今後のイラク政策を遂行できない. それだけに, 日本は米国に
とってのアキレス腱になる」
その上で同筋は日本人の無防備さを指摘した.
「ミスターコイズミは日本国民に対しイラク現地の危険を過小に
評価してみせすぎた. 自衛隊を派遣するためには致し方なかった
のだろうが, "危険なところには行かせない" などという発言は
ナンセンスだ. それによって日本人にはイラクが戦場であるという
意識が希薄になった. ジャーナリストはともかく十分な情報もない
ままバックパッカーのような若者が行ける場所でないのは当然だ」
イラクでの日本のプレゼンスは米国にとって最重要であるだけに日本人
がテロリストの人質とされたことは米軍の動きにも影響を与えた.
「ファルージャでの停戦延長は日本への配慮という側面があった.
人質に何かあれば日本の世論は自衛隊撤退はもとより反米的なもの
にさえなり得る. われわれはそれを危惧している」
逆に見ればイラクの反米武装勢力にとって, 難なく捕らえられる
無防備な日本人ほど対米戦略に有効な存在はないということになる.
冒頭に紹介したCIA発とされる情報は, まず, 日本国内でのテロを
警告していた. 以下の内容だった.
≪他の連合国以上の確率で日本国内のターミナル駅, 主要交通機関,
都心部の商業施設が爆弾テロの標的にされる可能性がある≫
福田官房長官が 3月11日に起きたスペインの列車爆発テロを受けて
国内の鉄道警備体制の強化を発表したのも≪情報≫の信憑性を確信
したからではなかったか.
警告は続く.
≪イラク国内の武装勢力の一部に, 連合国側の民間人を誘拐して
人質とする計画がある. 日本の民間人の多くは武装した警備員を
伴わずに行動しており, 危険性が高い≫
-- だが, 「国内テロ」には敏感だった官邸も「イラクでの人質テロ」
にはほとんど危機感を持たなかった.
人質事件の一報を受けながら, しばらく会食を続けた小泉首相はもと
より, 「こういうこともあるんだなァ」と漏らした公明党の神崎武法
代表らの虚を突かれた対応がそのことを如実に物語っている.
前出の警察庁幹部.
「2つの情報はホワイトハウス高官から直接, 官邸に届けられたはずだ.
警察庁, 公安調査庁, 内閣情報調査室の3組織合同で, イラクでの 邦人
誘拐に備えた対策チームの立ち上げが議論された」
だが, 実現しなかった.
「3つの組織にアラビア語が堪能な人物がおらず, いつの間にか
立ち消えになった. せめて, 米国からそうした警告があったことを
事前に国民に報せ, 退避勧告を出すべきだった. そうすれば3人の
若者はイラクに入ろうとしなかっただろうし, 新たな被害者を出さ
ずに済んだかもしれない」
人質事件さなかに来日した米国のチェイニー副大統領は, 小泉首相
との会談で人質解放に「協力は惜しまない」と約束したといわれる.
だが, 同行した米スタッフのひとりは, こんな言葉を残している.
「われわれは事前に十分な情報を伝えてきた. なぜ活用しなかったのか」--
3人が解放されたとはいえ, 政府の無策が新たな被害者を生んだ事実は消えない.
(C) 小学館 『週刊ポスト』
--- [転載ここまで] --
[ひとこと] 警察あたりには日本語が堪能な人物もいないみたいだね.
http://www.freeml.com/message/truce@freeml.com/0016386