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■□■2004年04月06日(火)■□■
イラクの国内が酷いことになって来た。
欧米人や日本人はイスラームの「大義」を知らなさ過ぎると、ますます強く思う近頃だ。欧米式の民主主義なるものは、イスラーム国ではどんな意味を持つのかと、彼らは考えたこともないのだろう。
多くのイスラーム国では国民の教育も行き届かず、生活水準も欧米に比べると圧倒的に低いが、それでも「神」を信じて平安のうちに暮らしている人々も多い。争い事のない平和という状況と、心の平安は異なる。彼らは争いの中にあっても「平安」という状況を保つことが可能な人々なのだ。
おまけに幼少の頃より「殉教の美学」を刷り込まれている、イスラーム教シーア派の人々に、欧米の思想が交わるのは至難だ。我々は第二次世界大戦での敗戦後、アメリカから民主主義や平等なる思想を学び、現在の日本の指導者もその思想にドップリ浸かり、民主主義と平等が一番と信じて生きて来たと思う。共産主義や社会主義の衰退から、我々はますます民主主義こそ最良の選択と信じて来たが、その思想は「神」を唯一絶対のものとしているイスラームとは何処までいっても合い入れない。
シンガポール軍も今日明日中に全員が撤兵、スペインも6月だったかに撤兵というが、このイラク情勢の中ではスペインの撤兵はもう少し早まるのでは??石破長官は「情勢は常に変わるので…」と。福田長官は「国連主導の復興支援を1日も早く…」といったような意味合いのことを、まるで他人事かのようにスピーチしていたが、そもそも国連の決議を無視してアメリカに追随したことをスッカリ忘れたふうの発言に、日本政府のまやかしを強く感じる。
イラクでの騒乱に巻き込まれぬうちに、1日も早い自衛隊の撤兵を求める。とにかく、欧米や日本の常識とは異なる人々が存在することを認識しなくては。
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アフガニスターンでも治安情勢はますます悪化の一路を辿り、タリバーンの指導者であるオマル師は「2000人の自爆テロ候補者を有している」と、昨年末から意気軒昂だ。前にも書いたが、狭いカーブルの街で、朝夕の通勤時間帯に自転車の「自爆テロリスト」が意志を持って行動に出てきたら、それはもう避け難い。アフガンの場合は欧米人だけではなく、NGOで働いている現地アフガンの人々もテロの対象とするとの明確な「宣言」を出しているから今後はますますの注意が必要だ。
そうしたアフガニスターンへ、新たに82億$だったかの復興支援金が欧米や日本などから更に落される。これまでの3年間に使われた金額とほぼ同じなのだが、それらはどこでどういった形で有効に使われているのかとの、疑問がますます強くなる。
日本政府がアフガンの復興支援で引当、大枚の金をつぎ込んで、日本が主導で行って来た『DDR−武装解除、動員解除、社会復帰事業』などにも一定の成果が見られた、との見解らしいが、一時的に成果が見られたとしても、奥深い民族主義につつまれている彼らから「武器解除、武装解除をして職業訓練」に付かせることは、これから先100年の計になるのでは?
明日からカーブルへ出かける。この4ヶ月の変わりようが楽しみ??だ。
過日ドイツで、アフガン復興支援会議があり、またまた日本を初めとする支援大国が3年間で82億$だったかの大金を出すことが決まった。この会議にアフガン側が出して来た復興支援計画というのは、現実離れし過ぎた、文字通り「絵に描いた餅」的な計画だったという。アフガン側は2年間で275億$の支援金を要請したが、44億円の支援が確定したと。
タリバーンによる政権が崩壊して、この2年半につぎ込まれた世界中からの支援金の80億$が有効に使われていなかった結果を見れば、さらに3年間で82億$もの支援金を良く出す気になったなぁと、他人事のように感心してしまうオバハンだ。
アフガニスターンに対する主な支援国家は以下のようだったと思うが、大金をつぎ込んでいる割にはどれも大した成果が出ていない。特に目立つのが麻薬の撲滅。タリバーン政権崩壊直後の春から比べると(パシュトーン地域での)栽培は、確実に100倍には増えたと思う。昨年生産された阿片は3500トンというから、今年のそれは想像するだに恐ろしい…。生産が多い年はマーケットでたたき売りされ、それらは欧米の市場、あるいは日本へまで流れて行くに違いない。
アメリカ 国軍の創設
イギリス 麻薬対策
イタリア 司法改革
日本 武装解除、動員解除、社会復帰事業
ドイツ 警察の再建
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nippagrp/tushin15.htm