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アルツハイマーで失う脳の神経細胞、ES細胞から作成
2004 年 3 月 17 日
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慶応大医学部の岡野栄之教授のグループは、アルツハイマー病で失われる脳の神経細胞を、体の様々な細胞・組織に育つマウスの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から作り出すことに初めて成功した。
この細胞を増やしたり、保護して機能を高めたりできれば、病気の克服も可能になる。岡野教授は製薬企業エーザイと治療薬開発に乗り出す。
アルツハイマー病は、脳に不要なたんぱく質が蓄積、記憶や認知機能を担う前脳型アセチルコリン作動性神経細胞が徐々に減り、痴ほうが進む。
この神経細胞は、発生の初期に作られる。通常、大人の脳では新たに生まれず、1度失われると根本的な治療法はない。どんな遺伝子が作用してこの神経細胞が作られるのか、詳しい機構も不明だった。
岡野教授は、ES細胞の分化や増殖を促す条件を工夫。発生過程を再現するように、ES細胞を神経の元になる幹細胞などに分化させ、さらに条件を変えて培養することで、前脳型アセチルコリン作動性神経細胞など様々な神経細胞を作り分けることに成功した。
この神経細胞を壊したマウスの脳に、ES細胞から作った細胞を移植すると、記憶や認知機能が回復した。
◆前脳型アセチルコリン作動性神経細胞=神経伝達物質のアセチルコリンを放出して、興奮を伝える脳の神経細胞。記憶の形成に重要な役割を果たしている海馬などの働きを制御している。アルツハイマー病の患者では、この神経細胞が減少し、記憶などに障害が生じる。