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■□■2004年04月11日(日)■□■
3ヶ月間も、カーブルの居住区や台所などを締め切っていたから、土埃が厚く積もり、その上、ネズミまでが繁殖して事務所は大掃除を強いられたというが、2週間ほどかかって徐々に事務所の機能が元へ戻りつつある。そして漸く、本日からTVでニュースが見られるようになった。
野外での支援活動が出来ない冬の間は、現地のスタッフに市内での活動と事務所を任せていたが、春になって植林や学校建設、カレーズ掘り、巡回医療が再開するので、カーブルへ戻ってきたと思ったら、イラクでの3日本人の誘拐で、気分の落ち着かないことは甚だしい。「対岸の火事」などではなく、いつオバハンたちにもふりかかるか判らない問題だ。
しかし、誰に頼まれたのでもない、オバハンは好き好んで、自分の意志でアフガニスターンへ来ている。家族も納得づくでオバハンをアフガニスターンへ出してくれている。だが、万が一、事が起こればオバハンの意志に関係なく周囲に迷惑をかけることになるのは確かだ。が、もしオバハンが誘拐され、それで「自衛隊派兵」の意味を国民が問い直してくれることになるのなら、それはそれで「意義」ありと考える。オバハンに関しては「解放交渉を!」と、日本政府などに掛け合い、騒いで欲しくないと思う…。などと書いたら、今、誘拐されている人たちの家族の身にもなってみよ!と、お叱りを受けそうだが。
しかし、3人の家族は立派だと思う。3人の家族へは嫌がらせメールや不快なFAXなどがいっぱい送信されて来ているというのに、そうしたことを態度にも出さず、「皆さん、日本政府に対して、自衛隊撤兵を強く呼びかけて下さい」と。
日本から遠いイスラーム圏というところに20数年住んでいるオバハンの経験から言うと、こうした事態になった時の日本政府の無策ぶりというのが手に取るように判る。川口外務大臣が、あたかも幾つもの情報を知っているかのように、そして独自の交渉をしているかのように言おうとも、中味が何もないことを。
TVのニュースなどでは、早々と、「日本政府の対応は正しかった。テロリストに対して毅然とした態度を取ることは国際標準であり、テロリストに譲歩することは世界中どこもやっていない」などという論調が流れているが、何というバカなことを…と、オバハンの怒りは怒髪天を衝く!という感じだ。思ってもみよ!犯人たちの立場になれば判る!解放しようと考えた矢先に、犯人たちの神経を逆撫でするような発言があったら、誰だって解放しようという意志を無くすと思うが。
自民党の阿部幹事長が、「かつてダッカやクアラランプールのように犯人グループの要求を受け入れて、国際社会から大変な避難を受け、そして、こうした事件が多発した苦い経験がある。今回は、しっかりと国の意思を示すということで、いち早く自衛隊の撤退は行わないということを宣言した。その決断によって、テロリストは釈放するという判断をしたようであります」だと。大馬鹿としか言えない発言だ。犯人たちの心情を理解していないとしか言いようがない。オバハンが誘拐犯なら、この発言に対して、さらに日本政府を窮地に陥らせてやろうと思うかもしれない。
とにかく、今は誘拐された3人が無事解放されることを心から祈念している。
近頃の桃源郷フンザには電気もあるし、電話もある。かってとは大きく様相が変わったとは言え、道中はまだまだ安全とは言い難い。確かに天災とも言うべき事故もあるが、旅行は決められた日程を消化するだけのものではなく、日程に余裕を持たせ、花がきれいなら、それをゆっくり愛でる時間や、素晴らしい景色や村人に出会ったら、お茶の一杯も飲める余裕が欲しいと思うものだ。亡くなられた方や、負傷された方へのお見舞いやお悔やみとともに、改めて自戒するオバハンだ。
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nippagrp/tushin15.htm