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バグダードバーニング by リバーベンド
... I'll meet you 'round the bend my friend, where hearts can heal and souls can mend...
友よ、私の心が失われあなたさえ見分けることができなくなったら、どうか私を偉大な文明をはぐくんだ、チグリス・ユーフラテスの胸元に連れて行って欲しい。そこで私は心を癒し、魂を再生させるでしょう。
2004年2月25日水曜日
怒れるアラブ人とアメリカのメディア・・・
みんなで、アルジャジーラの「対論」を見た。今日のはかなりいけてた。夕飯のテーブルを片づけ終わり、なにか見ようと腰を落ちつけたら、ちょうどニュースを見たい(弟)が、アルジャジーラにチャンネルを合わせたときだった。長めのカールした髪を後ろになでつけてポニーテールに結び、黄色いシャツを着た男が誰だか、すぐにわかった。アサード・アブ・ハリールだ。戦争後すぐの時期に、アル・アラビヤかアル・ジャジーラのどちらかのインタビューに出て、ラジオ・サワ(アメリカの宣伝放送)を罵倒していたのを見て以来、記憶にある。
今夜、「対論」に出ていたのは、本名より怒れるアラブ人という名で知られるアサード・アブ・ハリールと、アル・ハヤット紙記者のイブラヒーム・アル アリスである。アル・ハヤットは、レバノンの新聞で、ある金持ちサウジアラビア人が資金を出している。(訳者注:他の資料では、アル・ハヤットは、ロンドンで発行されているというが・・・)
テーマは、アラブ・メディアにおけるアメリカのプロパガンダであった。アサード・アブ・ハリールは、最高だった。彼は、現在のアラブ・メディアに対するアメリカのプロパガンダの影響を論じ、現アメリカ政権が、アラブの新聞や放送局に対して親米の立場をとるよう圧力をかけているやり口について語った。
あいにく、ハリールの論じるところは、アル・アリスの理解を超えていたが。アル・アリスは、親米プロパガンダとは、第一面トップに「ウイ・ラブ・アメリカ!!!」と見出しが出る程度のものと考えているらしい。
アサード・アブ・ハリールは、新聞紙上で気づかないうちに進んでいる変化を取り上げていた。用語の変化や、新聞によってはニュース報道をやめて、ニューヨークタイムズなどアメリカの通信社の記事の翻訳に依拠するようになったことなど。アブ・ハリールは、赤ら顔で太ったイブラヒーム・アル・アリスを卒中の発作寸前というところまで追い込んだ。劣勢のイブラヒームは、もう少しでこぶしでテーブルを叩き丸めた紙をアブ・ハリールに投げつけるところだった。
いっぽうのアブ・ハリールはあっぱれ、ずっと冷静だった。イラクの言い方では、Asa'ad Abu Khali ibarid il gallubとなる。(イラク語法について注:ibarid il gallub は、’気持ちを落ちつかせる’という意味で、ふつうは、安心させるようなことを言ったりしたりして気持ちを和らげるものや人について、使われる)。
アルジャジーラやアルアラビヤのニュースがアラブ側に偏向しているとばかにして言うメールには、ほんとにもううんざり。 が完全にアメリカ寄りで、BBC もイギリスに偏向していてオーケーなのに、アルジャジーラとアルアラビヤは客観的で偏見なしでなければならない、というよりアメリカ世論に迎合しなくてはならないというのは、わからない。アルジャジーラもアルアラビヤも、アラブの放送局。アラブ側に偏向していて当然だ。アラブ・メディアの中には、反米プロパガンダが少しばかりあるのは認めるけれど、それはお互いさま。それほど説得力があるわけじゃないにしても、アメリカ・メディアにも同じだけの反アラブ、反ムスリムプロパガンダがある。アラブ人は、アメリカの文化や歴史について、ふつうのアメリカ人がアラブ人やイスラムについて知ってるよりも、ずーっとよく知ってる。いらだたしいのは、それをアメリカ人たちが知らないことよ。
アル・フラを見てくれたら!と思う。新しくペンタゴンが始めた’偏向していない’放送局。現在全アラブ諸国で放送されている。前身がボイス・オブ・アメリカだったアメリカのラジオ局サワのテレビ版である。
ここのニュース報道は、完全に偏向していて、ジョージ・ ・ブッシュとコンドリーザ・ライスがアンカーをしたらはまり!と思うくらい。わたしたちは、アル・フラのニュースを見て、笑ってしまう・・・’気づかない’どころか。面白いことに、サワとアル・フラは、米国国内では禁止されていると、アサード・アブ・ハリールが言っていた。露骨な政治的プロパガンダやそれを目的とするような放送は禁じられているのだそうだ。それについて知っていることがあれば、教えて!
アル・フラのようなチャンネルは、イラクではすべてうまくいっていると、エジプト人を納得させることはできるかもしれない。だけど、イラク人にそんなこと納得させられると思う? 絶え間なく放送し続けてるからって、言ってることがほんとうになるわけないでしょ。ときどき、たとえばもし、サウジ政府が、突如アメリカ人向けイスラム・プロパガンダの英語放送を始めたら、アメリカ人はどう思うかしらって考える。
私にメールしようとしてる人たちに、重要注意:この数日で少なくとも3通、次のようなメールを受け取った。「あなたのブログを読んで、言ってることに同意できない。しかし、アメリカには有名な言葉がある。あなたの意見に同意しないが、あなたが意見を言う権利のために死ぬ意志がある。」 だけど、これは有名なアメリカの言葉ではなくて、フランスの、ボルテールの有名な言葉。「あなたの言葉に同意しない。が、あなたがそれを言う権利のために死を賭して闘う意志がある。」 念のため。
リバーによって掲示 午前1時23分
http://www.geocities.jp/riverbendblog/