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ＮＳＡの国連スパイ活動はイラク開戦１８日前にオブザーバー紙が報じた。
アメリカのメディアがその報道を受けてどのように動いたかは次に詳しい。是非ご覧頂きたい。
UN Spying and Evasions of American Journalism
http://www.dissidentvoice.org/Feb04/Solomon0226.htm
そんなアメリカもひどいが、さらに輪をかけてひどいのが日本のメディアである。何せ今の今まで、そのことを報じることはしなかった。
それでいて「一部では知られていたことだが」と言わんばかりの調子で少しも恥じることなく辻褄を合わせながら堂々としているのだから呆れてしまう。
そんな中、次の毎日新聞ロンドンの岸本卓也氏の記事は実に面白い。
エシュロン機関の参加国は自国内の盗聴工作を他の参加国に依頼することが多い。国内法で盗聴が規制された対象に自国の情報機関が盗聴工作を仕掛けにくいからだ。今回のアナン事務総長に対する英国の盗聴疑惑が事実とすれば、米国の情報機関が自国内の盗聴を敬遠し、英国に依頼した可能性がある。
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040228k0000m030034001c.html
しかしＮＳＡは自宅の盗聴も含めたアグレッシブな工作活動を自国のスタッフにも指示している。
The disclosures were made in a memorandum written by a top official at the National Security Agency - the US body which intercepts communications around the world - and circulated to both senior agents in his organisation and to a friendly foreign intelligence agency asking for its input.
http://observer.guardian.co.uk/international/story/0,6903,905899,00.html
つまり解釈論に持ち込めるエシュロンだけを前面に押し出して、国内スパイ活動をやっていないという独自解釈でアメリカが手を汚していない「可能性」を読者にさりげなく示しているというわけだ。
広範かつ集中的に作業を行ために、大西洋を越えたイギリスのカウンターパートにも依頼し、ＩＴ産業でうまく時差を利用して２４時間体勢でプログラム製造を進めるように、無駄なく２４時間体勢で情報収集、分析を進めたとは考えられないらしい。
次も愉快だ。
エシュロン機関は冷戦時代に社会主義圏を対象に盗聴したが、冷戦終結後は米英企業が国際市場で有利になるように欧州企業などを盗聴する産業スパイを主要任務にした。しかし、米同時多発テロ後は本来の外交や軍事での盗聴活動に戻ったとみられている。
冷戦後のイラクに対する活発な情報活動も忘れてしまったのだろうか。
次の最後のまとめも、一見いかようにも読めるようなトーンなのだが、ウィーン「協定」と表現し、「違法」ではなく「抵触」とするソフトな表現である。中立を装いながらも「容疑者」米英を能力のある優れた国家にポリッシュアップしているように思えてならない。
外交通信を盗聴することは１９６１年の外交に関する規則を定めたウィーン協定に抵触する。しかし、盗聴は証拠がつかみにくいため、各国の情報機関が盗聴にしのぎを削っているのが実情だ。その盗聴戦争で米英は突出した能力を持っている。
以下は毎日新聞の用語説明ページ。
領事関係に関するウィーン条約
http://www.mainichi.co.jp/news/kotoba/ra/20020509_01.html
ウィーン条約
http://www.mainichi.co.jp/edu/maisho/keyword/2002/05/p-13.html
それにしても「盗聴は証拠がつかみにくい」としながらも、「実情」とするところの「各国がしのぎを削っている」証拠を持っているのだろうか。
少なくとも、毎日新聞には盗聴の証拠をつかみ、それを報じることはこんな調子では１万年たっても無理だろう。
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Counter News
by Fake Terror Watcher
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