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【イスラマバード西尾英之】国際テロ組織「アルカイダ」のリーダー、ウサマ・ビンラディン氏包囲網が、ジワジワと狭まる気配を見せている。同氏は現在もアフガニスタンとパキスタンの国境地帯に潜伏している可能性が強いが、ここにきて同氏の行方に関する情報が急増。拘束されれば再選をめざすブッシュ米大統領への最大の追い風となるだけに、米軍も作戦に本腰を入れ始めたとみられる。米国での同時多発テロ事件から2年半を経て、「ビンラディン追討作戦」は重大な局面を迎えつつある様相だ。
パキスタン軍は24日、アフガニスタン国境に近い北西辺境州南ワジリスタン地区に潜伏中のアルカイダ残存勢力に対する掃討作戦を開始した。同地域はアフガンでイスラム武装勢力「タリバン」の活動が最も活発なパクティカ州のすぐ近く。ビンラディン氏潜伏の可能性が指摘される地域だけに、この時期の作戦開始は憶測を呼んでいる。
今月11日夜、カーン博士の核漏えい疑惑で騒然とするイスラマバードを米国高官が極秘訪問した。米、パキスタン当局とも公式のコメントを一切拒んだが、24日になってAP通信はこの高官がテネットCIA長官で、核漏えい問題とともに「ビンラディン捕獲に向けた協議」のための訪問だったと報じた。
その後、ビンラディン氏の行方に関する情報が急増した。22日には英国大衆紙「サンデー・エクスプレス」が米情報機関筋の話として「米英軍はビンラディン氏をパキスタン北西部の十数キロの地域に追い詰めた」と報じた。米国、パキスタンともこの報道を否定したものの、23日米紙「ワシントン・タイムズ」は「米軍がビンラディン拘束のため、フセイン元大統領を拘束した特殊部隊をイラクからアフガンに転戦させる」と伝え、米軍が拘束へ本格的な布陣を取りつつあることをうかがわせた。
パキスタンのカスリ外相は23日、ビンラディン氏を拘束した場合、米国へ引き渡すとの考えを表明。一方、タリバンは同日、AFP通信への声明で「ビンラディン氏はアフガン国内で健在で、年内に彼らを拘束するとの米国の宣伝は、大統領選で勝つためのブッシュ政権のうそだ」と語った。
ビンラディン氏は01年の米軍によるアフガン攻撃中、国境地帯の洞くつに潜み米軍の攻撃を間一髪で逃れたとされるが、その後の足取りは途絶えたままだ。しかし同氏がアフガンとパキスタンの国境地帯に潜んでいる可能性は強い。特にパキスタン側では米軍は公式には行動できず、また住民が強力な自治権を持つ「部族地域」で軍や警察の立ち入りが困難など、「隠れ家」として好適な条件がそろっている。
パキスタンのあるジャーナリストは「(ビンラディン氏が)パキスタン側にいたとしても、国内で拘束すればムシャラフ政権は世界のイスラム過激派を完全に敵にまわすことになる。パキスタンとしてはアフガン側に追い出した上で米軍が拘束するというのが最良のシナリオだ」と指摘する。
http://news.msn.co.jp/newsarticle.armx?id=690808