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アラブとトルクメン人との対立扇動のため、米軍がクルド民兵を支援 欧州軍
事報告 サウジのアル・ワタン紙
17日付けのサウジアラビアのアル・ワタン紙は、欧州のある軍事報告を掲載
した。それによると、サダム政権時代には見られなかった、クルド人対、アラ
ブ、トルクメン人の緊張状態が極めて危険な水域にまで高まっている。
同報告によると、「アメリカ人は、上記3民族が相互間の内部闘争に忙殺さ
れ、3者が団結して同盟軍に歯向かわないように、この闘争を煽っている。現
在、イラク北部では戦争が始まっていると言える。そこでは、3民族がそれぞ
れ膨大な量の武器を隠し持っている。そのことを米軍は知っているが、イラク
人たちが内部闘争で使うよう、それらの武器を押収しようとはしない。旧政権
時代のような強健による押さえが無い状態では、すぐにでも血の海が出現し得
る。それぞれの勢力は、相手がスパイ行為をしているとか、陰謀を企てている
と疑心暗鬼に陥っている」。
「米軍が武器や軍用ジープをクルドの民兵組織に流した。クルド人が大量の
武器を所有するようになったので、トルクメンとアラブはクルド民兵に危機感
を抱いている」。
「アメリカ人たちが意図的に眼をつぶっているので、モスル、キルクークか
らの道路上での暗殺など、3者間での報復行為も起きている。山岳地帯に身を
潜め、数百人が待ち伏せ攻撃を仕掛けている」。
「秘密裏に或いは公然と、大々的なクルド人の自治保障を求める署名活動も
盛んだ。集めた署名は、イラクの国連事務所に提出するのだ。しかしこの闘争
や3者の恐慌状態を長引かせるためにも、アメリカはクルド人への自治権付与
の約束を延期するのが自国の利益に適っていると考えている。
「アメリカは未だに、独立した自治権の付与に慎重だ。その理由は、トルコ
への恐れである」。トルコはこの件に対して強硬に反対している。この傾向が
高まると、国内のクルド人たちにクルディスタン(クルド人の土地の意)国家
設立の夢を呼び覚ますとトルコは警戒している。トルコ政府は、このことを絶
対に認めないし、そうなれば軍事行動を起こし、キルクークの産油地帯の占領
をも辞さないと強い決意を表明している。
「アメリカはまた、計算の中に、クルド人が自治権を獲得することに対する
シリアとイランの反対を入れている。両国は、自治が実現したらイラクの解体
になると警告している。アメリカは、クルド人に自治権をを与えた場合、イラ
クへのイランの直接介入とシリアの間接介入する可能性を探っている」。
「アメリカは、イラク北部にクルド人国家を設置する問題をシリアとトルコ
に持ち出す前には、両国との核兵器問題ファイルを閉じようとしている」。
同報告は、「危惧されるのは、クルド、トルクメン、アラブの3民族は、力
の信奉者で、3者が統一に向け紛争を終了させるように、それぞれが譲歩する
ことは期待できないことだ。アメリカは、自国が支配権力であり続けるように
と、この敵対状況を利用して煽っている。そうなれば、アメリカの駐留継続の
強固な理由付けになる」。
「理想的な解決策は、イラクを連邦制にすることだ。確かに、連邦制は全て
のグループに治安をもたらすかも知れないが、全ての紛争を解決するような正
しい形態での連邦制が実現するには長い期間が必要である。しかも、アメリカ
は決して、早急な実施を真剣に考えようとはしない」。
「アメリカ人は、イラクを離れたらクルド人を棄て、トルコメン人やアラブ
人たちの餌食にされるのを放置するだろう。アメリカ人は、今後長期間にわ
たって決して安定化されることのないイラクの治安をぶち壊す闘争状態を後に
残した上でなければ、決してイラクを去ることは無い」。
【相互の対立感情が相当強調されているようであるが、鋭い分析である。
確かに、この報告書が指摘するように、シリアやイランなどの近隣諸国は、
イラクの分裂化が,自国へ影響すると恐れているが、同時に、強大な軍
事力を有し脅威の的であったイラクが弱体化することを歓迎もしている】