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2004.2.17
常識の復権――非常識な政治の克服が日本を救う道である[18]
アーミテージ米国務副長官の緊急発言「憲法第9条は邪魔だ」への反撃を始めよう
「正義の極みは不正義の極み」(キケロ)
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ブッシュ政権は自らを絶対的に善なる存在と位置づけ、自らの行動を「絶対的な正義」にもとづいているとの立場をとっている。小泉政権はこのブッシュ政権を支持している。ブッシュ政権に過ちがないと主張している。「ブッシュ大統領絶対善」説である。
政治権力の行為に絶対的な善を認めることは、実に愚かなことである。人間の行動に絶対的正義などあるはずはない。権力者が謙虚さを失って自らの絶対善・絶対正義を他人に押しつけようとすれば、政治は不正義に転化する。上記のキケロの言葉は絶対的正義などあり得ないと解釈するべきものである。
アーミテージ米国務副長官はブッシュ政権の日本担当の責任者的な地位にある。日米関係は親子関係にあり(プレストウィッツ氏の言葉)、日本が米国の〃属国・保護領〃になっている(ウォルフレン氏の言葉)。この現状において、アーミテージ米国務副長官は「日本の大統領」のような大権力者である。
2003年12月の小泉内閣の自衛隊イラク派遣決定についてアーミテージ米国務副長官は語る。
「昨年12月9日の小泉センセイの自衛隊派遣の会見を聞き、私は感動に涙しました。戦後50年以上たち、日本は初めて、他国の治安維持と復興支援のために自ら自衛隊を派遣する決断をしたのです。これは自主的に他の連合国に参加するという意志の表れです」。
あたかも幼児がようやく一人で歩き始めたことを喜ぶ親のような言葉である。日本が自主的にやったわけではない。小泉内閣はブッシュ大統領の指示に従って憲法第9条が禁じている自衛隊の海外派兵に踏み切ったのだ。これが事実だ。ブッシュ大統領に要求されて自衛隊のイラク派遣を決めたのである。
アーミテージ氏はつづいてこう言う。
「日本がやっと国際社会の一員として、責任ある決断と行動を取り始めたということに他なりません。しかしそうかといって、私は日本がすべての国際紛争に関わるべきであるとは思っていない」。
これは重大な発言である。日本国憲法第9条は「武力による威嚇亦は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と規定している。アーミテージ米国務副長官の発言は、日本政府に対して憲法違反をすることを唆(そそのか)しているに等しい。
日本国憲法についてアーミテージ氏は次のように述べている。
「私は2000年に『アーミテージ・リポート』という21世紀の日本の安全保障のあり方を記した報告書を発表しました。最近もそれに関する記事を書いており、そこで憲法第9条が邪魔になっている事実を挙げました。連合軍が共同作戦をとる段階で、ひっかからざるを得ないということです。それが偽らざる所懐です」。
「邪魔になっている」というのは、「日米同盟や国際社会の安定のために軍事力を用いる」上で邪魔だという意味である。アーミテージ米国務副長官は、〃日本が良好な日米関係を維持したければ憲法第9条を改めよ〃と言っているに等しい。
アーミテージ米国務副長官の発言は、ブッシュ政権と小泉政権が日本のあり方について完全に考え方が一致していることを示している。
アーミテージ氏は、繰り返し「日本政府の自主性」を強調している。これは第二次世界大戦直後のマッカーサー占領軍総司令官のやり方に似ている。表面上は日本政府の自主的決定のように装いながら、内実は米国政府の意向を日本政府に押しつけているのである。アーミテージ氏はあたかも米国の対日政策総司令官のような存在である。
日本国民が小泉首相を支持することは、日本国民が米国の属国または保護領として生きることを望んでいることを意味する。日本国民は間違った道を進もうとしているのである。
今の時代に生きる日本国民には、将来の日本国民の生き方まで決めてしまう権利はない。日本はあくまで独立国として生きるべきである。小泉首相の従米路線は大間違いである。われわれは「アーミテージ理論」に反撃しなければならない。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0685.HTML