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イラク戦の教訓を記した内部文書。題名は「買収作戦で働き手を変節堕落させようとする敵の策動に警戒を高めよう」
北朝鮮の軍隊内部文書に、イラク戦争から得られた「教訓」が記載されていることが分かった。イラク精鋭部隊が壊滅した原因を「米国による指揮官の買収」に求め、将校に警戒を呼びかけている。志願兵や人間の盾としてイラクに入った者が「米国の手足となった」とも指摘。国境警備の徹底を訴えている。
将校向け講演資料「買収作戦で働き手を変節堕落させようとする敵の策動に警戒を高めよう」(03年11月)と、国境警備兵向けの「前哨兵のための教養資料」(03年10月)の2種類の文書に記述されている。ともに朝鮮人民軍出版社の発行で「対外秘」印がある。
将校向け資料は、イラクの精鋭といわれた共和国防衛隊のメディナ師団が壊滅した原因は「カネ」にあると訴える。「米帝は千数百万ドルで師団の高位指揮官を買収、戦闘指揮を放棄させるようにした。師団は烏合(うごう)の衆となり、地上戦が始まるや1万5千余人の軍人は逃げ出し、250人程度しか残らなかったという」
北朝鮮に対する買収作戦の実例として、文書には「最近敵は風船に小型ラジオをつけて飛ばしてくるが、金も一緒に入れている」ことを挙げる。
買収作戦を粉砕するため、「だれよりも革命的信念に徹しなければならない」と強調。「サダム(フセイン元大統領)の攻撃命令を受けながらも、飛行機で最初に逃げ出したのも指揮官、軍事作戦の内容やサダムの秘密地下室の略図まで渡したのも指揮官だ」と、指揮官という立場の重さを説く。
国境警備兵向けの資料は、米国や韓国の情報機関に取り込まれ、軍事情報を探るために北朝鮮に戻って逮捕された「非法越境者(脱北者)」の実例を挙げる。放置すれば「イラクの二の舞いだ」として、こう述べる。
「サダム執権期、多くの者が祖国に背いたり商売を名目にしたりして越境したが、国境警備隊はなおざりにした。戦争が始まり、米帝に買収されたこれらの者が『人間の盾』『志願兵』として戻り、米帝の目、耳、手足となり、イラク指導部と国家を完全に壊滅させる先頭に立った」
自国の国境警備兵に対し、脱北者が利用する通路を「徹底的に遮断しなければならない」とハッパをかけ、「金と品物に幻惑されてはならない」と呼びかける。
国境警備兵がわいろをもらう見返りに脱北を見逃すなど、北朝鮮では軍人の士気やモラルが低下しているといわれる。拉致問題や核問題で外国からの圧力が強まるなか、北朝鮮当局は事実かどうかも分からない話を引き合いに、さらなる軍の引き締めを狙っているとみられる。
(02/18 14:36)
http://www.asahi.com/international/update/0218/005.html