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小泉純一郎(サマワではコヨゾマ・ジェノシローと呼ばれている)は。相当、記憶装置がやられているらしい。
古賀潤一郎氏の記憶装置を笑ってばかりはいられない。
[夕閑コラム]上げ底記憶=諏訪正人
「集合的記憶は20年か30年しか持たないのではないでしょうか」
著書「<民主>と<愛国>」で大仏次郎論壇賞と毎日出版文化賞をダブル受賞した
気鋭の評論家、小熊英二さんが授賞式のあいさつでこんなことを言った。
20年か30年前のところに記憶の深淵(しんえん)が潜んでいるらしい。小熊さ
んの本に60年安保で学生デモを目撃した主婦の話が載っていた。
「申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。兄や父を戦場に送ったのもこの間の
ことのように思われますのに、この若い人たちにそのようなことが起こったら、どう
したらよいのでしょう」
学生デモで学徒出陣の記憶が呼び覚まされたのだ。明治神宮外苑競技場で学徒出陣
壮行会が行われたのは1943年だから、60年安保の17年前。集合的記憶のただ
なかにあった。
その60年安保から数えて今年は44年。イラク派兵でデモが盛り上がらなかった
のは、集合的記憶の圏外にあるからだろう。
ところで、こう述べた人はだれでしょう?
「日本は憲法の前文もあります。憲法の9条もあります。平和の日本国民が血を流
すときは、それは日本の国民の自由と平和が侵されたときは立ち上がるけれども、残
念ながら、よその国の自由と平和のために血を流してまで、クウェートを救うために
軍隊を出すことは出来ません」
93年5月、カンボジアで日本の文民警察官5人が襲われ、1人が死亡、4人が負
傷した事件を受けて衆院予算委で発言した小泉純一郎郵政相の言葉だ。
首相は10年前の決意を記憶の外にほうり出してしまったとみえる。
01年1月、塩川正十郎氏はテレビで官房機密費を使った事実を認めたが、4カ月
後「思い出せないのであります」と否定した。2人とも政治的健忘症にかかったらし
い。いや、これが小泉政権の集合的記憶ではないか。記憶の底を浅くした、上げ底政
権。
米国の大学で単位をとりたいと言い出した国会議員がいたが、小泉内閣の閣僚は米
国に行く必要はない。家で歴史書を読めばいい。記憶が増量される。
[毎日新聞 2004年2月9日(月)]