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陸上自衛隊の本隊第1陣が、初の自前警備で国境を越え、活動拠点のイラク南部の都市サマワに入った。
今後、造成が本格化する宿営地には、厚生施設が建設されることも決まり、隊員たちの活動を支える体制の整備も着々。「イラクの人たちのために頑張ろう」。気持ちを新たにして、本格的な任務に臨む隊員たちを、サマワ市民の大きな歓迎の声が出迎えた。
【サマワ=久保健一、福島利之】日が傾きかけたころ、砂漠の地平線に車列の先頭車両が現れた。陸上自衛隊が宿営するオランダ軍施設「キャンプ・スミッティ」。「来た、来た」。到着を待ちわびた先遣隊員から、ほっとしたような声が漏れた。
車列に手を振る先遣隊員に、本隊の隊員が笑顔で手を振り返す。報道陣のカメラに向かってピースサインを送る隊員もいる。キャンプに降り立った先発隊長の清田安志・1等陸佐(41)は佐藤正久・先遣隊長(43)に敬礼し、「ただいま、無事に到着しました」と報告した。
サマワ市民の歓迎ぶりも際立った。車列が通った国道沿いのドライブイン前に集まった数十人の住民が一斉に手を振ると、軽装甲機動車から顔を出して警戒していた隊員も表情を崩した。両手を広げ、英語で「ウエルカム、ウエルカム」と叫んでいたバーセム・アラウィさん(24)は失業中。「イラク復興に力を貸してくれる日本に感謝したい。日本企業も進出してくれれば、仕事にもありつけるかもしれない」と期待を寄せた。 ◆陸自、自力で警備担う◆
オランダ軍に警護されてサマワ入りした先遣隊とは異なり、本隊第1陣は自力で警備を担った。
第1陣約90人の3分の1は、外国の軍隊で「歩兵」と呼ばれる「普通科」の警備部隊。サマワからクウェートに戻った先遣隊の軽装甲機動車が車列を先導し、警備に当たる装輪装甲車には強力な12・7ミリ重機関銃を搭載した。
在クウェートの米軍関係者は「自衛隊はよく訓練されており、自らを守る能力も十分ある。オランダ軍などの警護がつかなくても心配ない」と話している。
◆伝統への配慮望む◆
【サマワ=久保健一、福島利之】サマワの医師や教師ら約120人で作る「イラク・日本友好協会」のアンマール・ヒデルさん(41)は、「自衛隊の安全確保はサマワ市民の義務」と話した。
サマワの週刊紙「サーワ」のアドナン・サミール編集局長(43)は、「自衛隊は軍隊の格好をしているが、人道復興支援を専門に行う組織だと、今では多くの人が理解し始めている」と語った。一方、アルアブドラ部族のマンスール・ハッスン部族長(68)は、「イスラムや部族社会の伝統への配慮は忘れないでほしい」と要望した。
(2004/2/9/14:11 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040209id03.htm