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政府は6日、航空自衛隊C130輸送機によるイラクでの物資輸送について、バグダッド国際空港への乗り入れは当面、見送る方針を固めた。同空港周辺で米軍機などへの攻撃が後を絶たないため、「安全確保に懸念が残る」(防衛庁幹部)と判断した。空自は今月下旬、拠点を置くクウェートと、比較的治安が安定しているバスラ空港などの間でイラク人向けの人道支援物資や米英軍物資の空輸を始めるが、バグダッドへの輸送開始時期は治安情勢を見極めたうえで改めて判断する。
昨年12月に決定した実施要項は、空自のイラク国内での活動地域を「バスラ、バグダッド、バラド、モスル飛行場など」と指定。4空港に加え、南東部サマワで活動する陸上自衛隊に物資を送るため、サマワに近いナーシリヤ空港への空輸も予定していた。
バグダッド空港への輸送は米軍などのニーズが他空港より高い一方で、昨年から米軍や民間の輸送機への攻撃が相次ぎ、今年も、米軍C5輸送機が被弾したり、グルジア国防相を乗せた米軍用機が地上から銃撃されたりする事件があった。5日には空港施設などに迫撃砲による攻撃があり、米兵1人が死亡、1人が負傷した。同空港は米軍などの軍用機のほか、ヨルダンの民間機も使用を始めたが、「他の派遣予定空港に比べ、攻撃件数がけた違いに多い」(防衛庁幹部)状態にある。
小泉首相は6日夜、首相官邸で記者団に対し、米兵の死傷について「よく現地調査する必要がある」と述べ、米軍などと連絡をとりながらバグダッド空港の安全性を見極める考えを示した。防衛庁幹部は同日、「このままの状態で、とにかく行けとはならないだろう」と述べた。
政府は輸送調整を行うクウェートの米空軍司令部などの了解を得て、当面、バスラ、モスル、ナーシリヤなど治安が比較的安定している空港への空輸を先行実施する方針だ。
一方、政府はバグダッド空港をイラク特措法上自衛隊派遣が可能な「非戦闘地域」と位置付ける認定は見直さない方針。テロなどがあっても「計画的、組織的で、国際性や継続性を持っている」との要件を満たさなければ戦闘行為とみなさない立場からだ。
空自本隊は1月9日に派遣命令を受け、同30日にC130輸送機3機がクウェートに到着。今月3日から飛行訓練を始めている。地対空ミサイルによる攻撃を避けるため空港上空で旋回しながら離着陸する訓練を近く始める予定だ。 (02/07 06:01)
http://www2.asahi.com/special/jieitai/TKY200402060375.html