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2月1日午後9時からのNHKスペシャルは、陸上自衛隊本隊のイラク派遣に
関連しての構成でした。その中で武器使用に関しての事細かな質問が法務
担当の自衛官に寄せられていましたが、テロ(ゲリラ攻撃)が頻発している
現在のイラクをまったく無視した問答に唖然としました。
問い「群衆の中からある方向から発砲がきた。そちらの方へ向けて発砲し
たら、後には武器を持っていない(ワイフ註・軍服でない)人物の死体があっ
た。この場合その人物が犯人でないかもしれないが、仲間が武器をとって
逃げた可能性もある。このような場合の発砲はどうなるのか?」
答え「過剰防衛。誤想防衛。」
「誤想」などは変換でも字はすぐには出てきません。大辞泉で調べると
「誤想=法律上、ある事実について思い違いの為に効力が認められないもの」
とあります。
小泉自民党や公明党がいくら強弁しようとイラクは戦地です。そこで国際
法違反のゲリラ攻撃をしかけてきた敵に対して、いちいち確認などしていら
れるはずがありません。確認する時は死の瞬間でしょう。ワイフはこの30年
ほど戦中派の方々の多くと話しをして来ましたが、「今の自衛隊の訓練では
全員戦死する。」とか「自分たちは弾の下をくぐって来た。」等々の話しは数え
切れないほど聞いてきました。現在生き残っている戦中派の人は上の人で
終戦時大隊長クラス(少佐か大尉=自衛隊の三佐か一尉)でしょうが、戦争の
実態を知っている人は少なくても戦場の実態を知っている人はまだ数多く
残っています。それは本来なら、英霊や慰霊関係に献身している戦後世代
に得意げな自慢話や優越感で話すよりも、自分たちの後輩で国を守っている
自衛隊員の安全の為に、声を大にするべきではないのでしょうか? 靖国問題、
百人斬り裁判には戦中派の方達はよく名前を連ねていますが、ワイフの管見
では戦中派の方達が今回の自衛隊のイラク派遣に関して、少なくとも上記二つ
と同じくらいの熱情で、声を大にしたことを知りません(ありましたら教えて下さ
い)。
下記に大正生まれの世代の人の心の叫びもありますように
http://www.ishiikazumasa.com/roaring/2003/1218200301.html
老人(明治・大正・昭和一桁生まれ)よ、泥を吐いてから死ね ! !
今の情けない日本を作り出したのはまぎれもなく貴方達の責任です。貴方
達はよく「英霊に申し訳ない」といいますが、「英霊に申し訳ない」のは日本
国民全員ですが、貴方達は「英霊」だけでなく「貴方達が戦後作り上げたこの
ていたらくの日本に生きている若者」と、つまり「英霊と若者に対して申し訳
ない」と自覚していただきたいのです。よく「今の若者は・・・」とか「こんな日本
になってしまった」とか貴方達は嘆きますが、こんな日本にしたのは貴方達
の責任です。中曽根も村山も貴方達と同世代です。そして若者は貴方達の
子であり、孫です。「子は親の背中を見て育つ」のです。
一体貴方達の何割が自分達の子や孫に先の戦争体験や英霊や靖国神社
について話していますか? 一体何割が毎年の恒例として靖国神社や各護国
神社に子や孫を連れて話してきましたか? ワイフがこれまで話した戦中派の
方々の多くは、「子や孫に話してもどうせ聞いてもらえない。」「また、始まった。
とまともに相手にしてもらえない。」等々言う人が多かったです。
「百人斬り裁判」にしても、もっと早い時期に戦友や上官が多く生きていた
時に、そして貴方達戦中派が現役でもっと発言力や影響力のあった時に、
彼らの汚名を雪ぐことに尽力しなかったのですか? 中曽根首相が自分が首相
という日本のトップであった時に、やればできたのにやらなかった「憲法改正」
や「教育基本法改正」を議員を辞めざるを得ない段になって未練がましく言って
いますが、「いのちをかける」のであれば首相の時に「いのちをかけて」やれば
よかったのです。首相の時にやれなかった人に、今ごろ出来る筈がありません。
現在戦中派の多くの方達は、この中曽根元首相と同じ立場であるということを
自覚して下さい。
貴方達が日本民族の子孫に遣り残したことは、卑近な年金問題も含めて多く
ありすぎます。もう貴方達にはすべてをやり遂げる時間もありません。そんな中
で貴方達軍籍にあった方達がもっとも子孫に対してやるべき義務は「戦場の
実態」を知らせて、自衛官を犬死させないことであることは誰よりも貴方達がよく
わかっていると思います。そして靖国問題や百人斬り裁判は私たちに出来ても、
この「戦場の実態」を語ることは貴方達にしか出来ないことなのです。どうか
日本民族の為に、本当に自分達の毀誉褒貶は殺して「死んだ気」で最後の奉公
をして下さることを祈念して止みません。
イラクという戦場へ行く人も送り出す人も戦争を知らない世代なのです。