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(回答先: ブッシュを突っついて何が出るのか? 投稿者 bouton-d'or 日時 2004 年 2 月 03 日 20:17:41)
スペインの状況:アスナール嘘の上にどう嘘を積み重ねるか、見もの
bouton-d'orさん、こんにちは、始めまして。
ご投稿に「更に、スペインにおいても同様の機運が見られる」とありましたので、簡単にですが、現在の状況をお知らせします。
本日(2月3日)のエル・パイス紙によりますと、野党第一党の社会労働者党(以下、社会党と略す)のサパテロ総書記は現与党の国民党のラホイ(次期首相候補)に対して、「なぜイラク戦争に関して『嘘』をついたのか」の説明を求めました。要するに「大量破壊兵器」の存在(見込み)を理由に戦争協力を打ち上げた責任を追及したわけです。
これに対してラホイは今のところまだ何も答えておらず、代わりに法務大臣のアセベスが、社会党がカタルーニャ自治州で共に連立政権を作っている左翼共和党(カタルーニャ民族主義左派)党首カロッ・ルビラがフランスでバスク民族主義過激派ETAと接触した件をつついて、社会党など反政府勢力に対するイメージダウン作戦に徹しています。
(このETAとの接触の件に関しては以下をご参照ください。)
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/371.html
一方で、現首相のアスナール(この3月14日の総選挙で首相を勇退)は、訪れているウルグアイのホルヘ・バッリェー大統領と一緒の記者会見の席上、「スペインがイラク戦争を援助したのは、国益のためであり、より安全で安定した世界を作ることへの貢献のためであり、国連が責任を果たすことができるようにするためである」と語りました。
このオッサンは、自分に都合の悪いことが起こると、必ず小さな声で口の中でブツクサとつぶやくようにものを言うクセがあり、テレビでは何を言っているのかさっぱり聞き取れなかったのですが、新聞によると以上の発言のようです。それにしても「国連が責任を果たすことができるように」とは! まあ、盗人もここまで猛々しくなれれば立派なもの!
さらにアスナールは、サパテロが戦争協力の動機に関する「独立調査委員会」を作るように求めていることに関して、厳しい口調で次のように言いました。「私は、サダム・フセインが生きていて反対者であるというだけで墓穴に放り込むことを続けているほうが良い、などと言う人たちがいることを知っているが、しかしそうであれば、よりよい国、問題が無いといえるような国とは思わない。」
もちろんサパテロがそんなことを言ったわけではないのですが、要するにアスナールは「独裁政権が終わったのだからそれでいいじゃないか」と、自分が独裁者の後裔であることを棚に上げて、逃げようとしているわけです。現在のところは国民党が国会で絶対多数を占めていますのでそれも可能かもしれませんが、3月14日の総選挙後はどうなるかわかりません。
これに対して、国民党政府には常に辛口の報道を続けるエル・パイス紙は、「大量破壊兵器」に関するアスナールの「語録集」(だいたいブッシュやブレアの口真似ですが)を載せて、野党への援護射撃を続けています。
今のところ、こんな状態です。アスナールとその一党が、嘘の上にどんな嘘を積み重ねるか、あるいはどう開き直るか、また新しい状況がわかれば、阿修羅に投稿することにします。
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サパテロ、アスナールとラホイに「イラク戦争関する嘘」の説明を求める
エル・パイス(2月3日)
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040203elpepinac_7&type=Tes&anchor=elpepiesp
アスナール、国益のために戦争に協力、と説明
エル・パイス(2月3日)
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040203elpepinac_5&type=Tes&anchor=elpepiesp