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<日経>◇イラク大量破壊兵器で、米が独立調査機関設立へ
2004/02/02 月曜日 10:08
【ワシントン=秋田浩之】ブッシュ米大統領はイラクが大量破壊兵器(WMD)を保有して
いたとの情報が誤りだったとの疑惑が出ていることを受け、外部の独立調査機関を設置し、真
相の究明を進める方針を決めた。調査の結果次第ではWMDの脅威を大義名分にしたイラク戦
争の正当性が損なわれかねず、戦争を支持した日本にも波紋を広げそうだ。
ロイター、AP両通信などが1日、米政府高官の話として伝えた。ブッシュ氏は当初、11月に
大統領選を控えていることもあり、外部機関による調査には消極的だった。だが、野党・民主
党だけでなく、与党・共和党からも真相究明を求める声が広がり、本格調査に応じることにし
た。
独立機関のメンバーには共和、民主両党の議員に加えて、米国の諜報活動に詳しい専門家や
、情報機関の元幹部などが選ばれる見通しで、ホワイトハウス主導で人選に当たるとみられる
。
イラクのWMDを巡っては捜索していたデービッド・ケイ前米調査団長がその存在を否定。
ブッシュ政権の戦争前の主張は間違っていたと指摘した。
調査の期限をいつに設定するかが今後の大きな焦点になる。ホワイトハウスは徹底究明を理
由に来年まで調査を続けさせたい意向とされる。ただ、イラクのWMD未発見問題を大統領選
の争点にしたい野党・民主党側は、今秋までに調査結果を出すよう求める可能性がある。
イラクがWMDを開発・保有するとの情報を米情報機関はどそのような経緯で入手し、ブッ
シュ政権中枢に報告したのかや、情報に誇戦争前の主張や歪曲がなかは間違ったかどうか――
などが調査対象になる。さらに情報機関の運営や体制の問題点を洗い直し、「体質改善」につ
なげることも想定しているいう。