現在地 HOME > 掲示板 > 戦争47 > 521.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://tanakanews.com/blog/0401281010.htm
2004年01月28日10時10分
--------------------------------------------------------------------------------
アメリカがイラクから急いで撤退しようとしているが、アメリカ撤退後、イラクは内戦に陥るか、クルド人地域が他の地域から独立して分裂する可能性が大きくなっている。そんな中、エジプトのムバラク大統領の側近が「イラクの分裂は中東全体の崩壊につながる」と警告を発した。
エジプトの大統領政治顧問であるオサマ・アルバズは最近の講演で「エジプトはイラクを分割しようとするあらゆる試みに反対する。イラクが分割されれば、周辺諸国の分離独立運動を煽り、中東全域の情勢を悪化させる。これは、アラブ世界の崩壊につながりかねない。悪影響が全世界に広がるだろう」と述べた。
Iraqs break-up may trigger collapse of Arab world: Egypt
http://jang.com.pk/thenews/jan2004-daily/27-01-2004/world/w9.htm
彼の発言からは、以前の記事で紹介した「イラク3分割案」がアメリカによって検討され続けていることがうかがえる。
http://tanakanews.com/d1127iraq.htm
イラクが分裂した場合、最も危険にさらされる周辺国は、クルド人を抱えるトルコとシリア、イランであろう。中でもトルコが、クルド人の分離独立傾向が強い。シリアでは、運動自体はこれまでの強権政治によって鎮圧されているが、問題はシリアのアサド政権自身が、国内では少数派のアラウィ派イスラム教徒によって占められていることだ。
アラウィ派はシリア国民の11%を占めるに過ぎないのに、大統領を世襲したアサド家がアラウィだということで特権的な地位にいる。今後、クルド独立によってたがが外れた場合、シリアでは、国民の70%を占める多数派であるスンニ派が「アラウィから政権を奪還せよ」という動きを起こすかもしれない。そうなるとシリアでも「政権転覆」が起きてしまう。その後のシリアは部族間の内戦になり、これまでシリアが事実上支配していたレバノンでも再び内戦に陥る可能性が大きくなる。
イラクに続いてシリア、レバノンでも政権が転覆され、部族間の内戦場になっていくことは、イスラエルから見れば万々歳であろう。イラク戦争を引き起こした米政権中枢の「ネオコン」が狙っていたことは、まさにこの点にあったのだと思われる。