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イスラエル軍と米国政府を告発する元米軍司令官たち
前に一度、「ナブルス通信」でちょっと触れたことがあるが、米軍の元高官たちが執念でイスラエル軍と米国政府首脳陣の罪を追い続けている。事件が起きたのは1967年6月8日。米国の軍艦リバティー号がイスラエル軍の攻撃を受けて、34人の死者を出した事件があった。それはイスラエル軍の認識ミスによる攻撃であると米政府は片づけてきたが、事実はまったく異なるという追及を元米軍司令官たちがし続けている。
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(以下、10月の終わりに書いたナブルス通信より)
Commission of Inquiry reveals US-Israeli cover-up of U.S.S. Liberty attackSarah Weir, The Electronic Intifada, 25 October 2003
1967年に米海軍の軍艦リバティー号がナパーム弾やミサイルの攻撃を受けて、死者34人、負傷者172人出した事件は、じつはイスラエルによる故意の攻撃であり、このことは事件当時から関係者にはわかっていたことだったが、今まで伏せられていたと独立調査委員会が発表した。
元軍の高官らによる証言によると、当時のジョンソン大統領やマクナマラ国防長官は事実を知っていて、「攻撃目標を誤ったための事故」だとするように(当時の)調査委員会に命令したという。
「なぜ、我が政府は合衆国の利益よりもイスラエルの利益を優先するのだろうか」と証言者のひとりは語っている。
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証言者の一人であるボストン大佐が「パレスチナ人に対するイスラエルのやり方に反対している」こと、とくに「子どもをターゲットにするやり方がおぞましい」と表明しているのが印象的でした。そうそう、「アメリカ国民と our elected officers は米国における親イスラエルロビーの恐怖を克服しなければならない」という言葉も別の証言者から出ていました。
***(引用終わり)***
今回新たに出た文章は『裏切りの遺産』トーマス・ムーラー海軍司令官によるもの。ムーラー司令官は「米国史上、最もおぞましいでっち上げ」だとこの事件を評している。
「(イスラエル軍からの攻撃を受けている間に)米軍救助飛行機への緊急発動が一度のみならず、二度行われたが、それはジョンソン政権によって妨害された。ロバート・マクナマラ国防長官はその救助をうち切ってしまった。これは救助飛行機を積んでいたアメリカ号とサラトガ号の司令官から個人的に確認したことだ。このことは私の軍生活を通じて、私が目撃した最も恥ずべきことだった」
ムーラーは議会がこの米軍艦攻撃についての正式な調査を今日まで行わず、負傷した乗組員を証言させていないことを侮辱だと怒る。また、軍によって、事件直後に行われた調査では、米国政府が「イスラエル軍がミスで攻撃したようにしろ」とでっち上げするよう命令していたことも発覚していると言う。そこでムーラー司令官などがこの事件の記録を追い、証言を生存者から集めて、最近公表した。イスラエルがいかに故意で攻撃していたかという証拠は省くとして、イスラエルが明らかに米軍艦を狙って故意の攻撃を行い、それを米国政府はわかっていて隠したという結論を出している。
「なぜ、イスラエルが米軍を攻撃したのか。その動機を議会は国家安全局、CIA、軍の情報部と協力して、明かさないといけない……アメリカ国民はこの事件の真実を知る権利がある」とムーラーは書いている。
http://electronicIntifada.net/v2/article2366.shtml
A Legacy of Betrayal
Admiral Thomas Moorer, The Electronic Intifada, 21 January 2004
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1967年と言えば、第3次中東戦争の年。この事件はまさのその戦争のさなかに起こっている。リバティー号はガザに近い東地中海の公海上にいた。イスラエル軍の戦闘機は一日に何度もリバティー号上空にやってきていて、リバティー号乗組員は友好的に挨拶をしていたという。それが一転、攻撃をしかけてきたのだから、米軍兵士にとってはまさに驚天動地というもの。なぜ、リバティー号はイスラエルに攻撃されたのか。どうしてジョンソン政権はイスラエルを擁護したのか。