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【ダボス(スイス東部)=長谷川由紀】スイス東部の保養地ダボスで開かれていた世界経済フォーラム年次総会(通称ダボス会議)は25日、5日間の日程を終え、閉幕した。
「安全と繁栄のための連携」をテーマとした今回は、世界の持続的成長の可能性など経済に注目が集まる一方で、イスラム圏から多くの政財界関係者が出席。イラク戦争後の新しい秩序の中で、イスラム社会と欧米の和解と共存の道を模索する動きが目立つ会合となった。
「イスラムと自由は両立する」(ハタミ・イラン大統領)
「イスラム教は人権・表現の自由を尊重し、合意を重んじる最も民主的な教えだ」(ムシャラフ・パキスタン大統領)
会議に参加したイスラム世界の指導者は、講演や記者会見で、米同時テロ後にイラク戦争などで深まった欧米との亀裂を修復しようという思惑をにじませた。
欧州連合(EU)加盟を目指すトルコのエルドアン首相も「イスラムの価値観は誤解されている。我々は、文明の衝突を運命づけられているのではない。トルコがいい例だ」と述べ、西側社会との橋渡し役としての役割を強調した。
一方、チェイニー米副大統領も講演で、テロとの戦いやイラク戦争の正当性を改めて主張する一方で、「米国にもアラブ人が多数いる。多くのイスラム教徒は民主主義の中で生活している」とイスラム社会における反米感情に一定の配慮を見せた。
討論では「欧米社会はイスラムを理解せず、受け入れていない」などの意見も相次ぎ、イラク戦争などを巡る対立が解消されたとは言い難い。だが、欧米、イスラム社会を代表する指導者が顔をそろえて「融和」をアピールした意味は小さくない。
イラク問題で、国連の顧問を務めるガッサン・サラメ氏は「対立の解消には、相手を認め、自らもその影響で変化することを受け入れる『対話』が必要だ」と述べ、会合で示された意思が対立解消のきっかけになる可能性を示唆した。
(2004/1/25/21:02 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20040125ib21.htm