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リビア兵器設計図、元をたどれば中国
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投稿者 ぷるすうるとら 日時 2004 年 2 月 16 日 10:43:47:Lv8Z7HGb7gjsI
 

リビア兵器設計図、元をたどれば中国

中国のミサイル設計図をパキスタンが転売

二〇〇四年二月十五日ワシントンポスト

米政府高官と兵器専門家は、リビアが入手した核兵器の設計図は、パキスタンの密輸ネットワークを経由して、中国から入手したものであることをつきとめた。これにより、中東からアジアに至る核増殖の巨大なネットワークが明らかになりそうだ。

リビアが公表した爆弾設計図や関連資料により、1980年代前半に中国が核関連技術をパキスタンに売却したのではないかという噂が証明されたと関係者は語る。中国の設計図はその後、パキスタン人の密輸グループによってリビアに転売されたが、この密輸グループは米国と欧州を基盤に現在も暗躍していると見られ、国際的な関心のまととなっている。

資料の中には中国語で書かれた、大型弾道ミサイルの弾頭に装填可能な核爆弾を組み立てるための手順を詳細に記述した文書も含まれていた。また、核爆弾を構成する部材を製造するための技術資料も含まれている。

「これは実際の兵器工場で使われている設計図そのものだ。ボルトを締めるトルク圧だとか、部品の接着にどの接着剤を使うかということまで書かれている」と設計図を見た兵器専門家は語る。「旧式だが、こなれた設計だ」

米情報関係者は昨年、パキスタンの核兵器製造に、早い段階から中国が関わっていたと結論付けたが、中国の援助自体は1980年代初頭に終了したようだ。しかし、設計図を見た先の兵器専門家によれば、機密扱いの核兵器製造技術を他国に丸ごと技術移転した大胆さにあきれている。資料に含まれていたメモによれば、中国は数年に渡りパキスタン人の技術者に対して、核爆弾の具体的な製造方法を指導していた。

国連のイラク兵器査察団のメンバーで核物理学者のデイビッド・オルブライト氏は、中国のこの行為を「無責任極まりなく近視眼的な行為であり、中国はこれ以外にどんな各技術をパキスタン移転したかを解明する必要がある」と語る。「この資料の存在は、リビアだけでなく、イランや北朝鮮などがパキスタンや他のルートから同じ資料を受け取ったのではないかという疑惑を呈するものだ」

今回の資料は昨年11月にリビアのカダフィ大佐が大量破壊兵器の破棄と兵器工場の国際査察の受け入れを了承したことに伴い米政府関係者が入手したものだ。核兵器の設計図は、先月ワシントンに届き、米国、英国、国際原子力機関(IAEA)、国連核査察チームの専門家によって解析された。

リビアで調査を行っている兵器専門家は、核爆弾製造のために必要な、濃縮ウランを精製するための大規模な装置も発見した。今後、リビアに各技術を移転した闇のネットワークを解明することで、イランや北朝鮮の核開発の動向も明らかになると見られる。このネットワークの中心人物パキスタンのアブドル・カディル・カーン博士は、記者会見で各技術の転用を明らかにしたが、パキスタンのムシャラフ大統領はカーン氏を罪に問わない方針だ。

設計図の密売がカーン氏のネットワークによる多くの核拡散活動の中で最も重要なものと考えられる。リビアで見つかった資料には、核爆弾の組み立てに必要な情報のほとんどが含まれており、設計図を入手した国家が、核爆発に必要なプルトニウムや濃縮ウランを扱える段階にあったことを示している。

<後略>
参照ワシントンポスト電子版
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A42692-2004Feb14.html

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