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ギリシャ系、トルコ系の住民間で約30年間分断が続くキプロスの再統合問題で13日、双方がアナン国連事務総長が提案していた連邦制国家の形成を軸とする解決策の受け入れに合意した。ギリシャ系のキプロス共和国は5月1日、欧州連合(EU)に加盟する段取りとなっており、加盟前に再統合が実現する可能性が出てきた。
アナン氏がEU加盟により分断の固定化が進むのを懸念して双方に協議を呼びかけ、国連本部で、同共和国からパパドプロス大統領、トルコだけが承認する北キプロス・トルコ共和国からはデンクタシュ大統領が参加して、話し合いが続いていた。
合意によると、両者は19日からキプロスで国連の仲介の下、アナン案では4月21日とされている住民投票の原案の協議に入り、3月22日までに仕上げる。まとまらなかった場合は「後見役」のギリシャ、トルコを加えて1週間再協議。ここでも原案に合意できなければ、3月29日を期限にアナン氏が最終案を決定する。
合意を発表したアナン氏は「(国連が平和維持軍を派遣した64年以来)40年を経て、やっと政治的な解決が手の届くところに来た」と評価した。一方、少数派であるトルコ系代表のデンクタシュ氏は「まだ、再統合手続きの戸口に立ったに過ぎない」と、慎重な評価を示した。
アナン案は、連邦制の国家づくりのほかに、双方の複数の代表で構成する「大統領評議会」が政権を担当、大統領に当たる「議長」は輪番制にするという内容。昨年3月の協議では、トルコ系が受け入れを拒否したが、自らのEU加盟を進めたいトルコが説得を続け、今回は受け入れに転じた。10日に始まった協議では当初、双方の溝が埋まらなかったが、旧宗主国・英国のストロー外相とパウエル米国務長官が双方に電話を入れ、妥協にこぎ着けた。
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〈キプロスの南北分断〉 60年の英国からの独立後、ギリシャ系とトルコ系の住民が対立して武力衝突が続き、74年、ギリシャ軍事政権が介入。トルコ政府は派兵して北部を占領し、南北に分裂した。境界線に国連平和維持部隊が駐留する。北キプロス・トルコ共和国はトルコだけが承認している。EUは南のキプロス共和国の加盟を認めた。南北キプロスの総人口は約100万人。
(02/14 12:27)
http://www.asahi.com/international/update/0214/007.html