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アスナール政権最後の醜態(4) スペインのテレビでの報道検閲
スペインの反体制系ネット情報誌「レベリオン(rebelión英語のrebellionにあたる)」2月9日号に「スペイン、アンテナ3TVの社員が『政治コントロールと情報検閲』を訴える」という記事がありましたので、翻訳してお知らせします。
このアンテナ3(アンテナ・トレス)というテレビ局は、スペインでは右寄り・保守系好みの報道で有名な放送局で、日本でいえばちょうど日本テレビに当たるようなものだ、とお考えになればよいでしょうが、実はイタリア首相のベルルスコーニによってコントロールされています。ベルルスコーニはイタリアでも3つのテレビ局を所有しているのです。(ベルルスコーニについてはいずれ改めて書いてみたいと思っています。)
3月14日の総選挙に向けてこのところ各報道機関は各党の政策やイラク戦争をめぐっての論争、スキャンダルの暴露合戦など、にぎやかなのですが、与党国民党は半国営の公共放送TVE(テレビシオン・エスパニョーラ:日本のNHKに当たるがコマーシャルは流している)をがっちりと握っており、さらにこのアンテナ3TVの応援も受けて、情報合戦では圧倒的に有利な展開です。
そのアンテナ3TV内部から、報道内容が国民党に有利になるようにコントロールされている実態が告発されています。ただしこれは恐らく、恒常的に行われている情報操作のほんの一部分が垣間見られる程度のものでしょうが。
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【拙訳、開始】
2004年2月9日
「スペイン、アンテナ3TVの社員が『政治コントロールと情報検閲』を訴える」
パスクアル・セラノ
レベリオン
アンテナ3TV【訳注1】の社員たちが「政治コントロールと情報検閲」を訴える。彼らはテレビ放送が「国民党の選挙戦術」に奉仕することを非難している。
例えば、未成年者に対する性的嫌がらせが明らかになったファブラ事件、つまりトケスの町長の問題【訳駐2】のように政府与党に悪影響を与えるようなスキャンダルについては「爪先立ちで歩く」ように用心して放送するように指示を受ける。ところが、カロッ・リベラとETAの密会【訳注3】のような国民党に有利になるような問題については「大出血サービス」をするように命令される。ただし「諜報機関を国民党に都合のよいように使った」点をあいまいにごまかして、だが。
暴露された話の一つだが、カスティーリャ・ラ・マンチャ州のホセ・ボノ知事【訳注4】が、録画されているとは知らずに自分の党の仲間に「トニー・ブレアはクソ馬鹿野郎だ」と言った場面を、大々的に流した。ところが、アンテナ3の社員が明らかにしたことだが、その前にボノが「アレナス【訳注5】が私に不満そうに『アスナールとラホイの仲はしっくりいってないんだ』と言ってたよ」と語った場面は、全く放映されなかった。
社員たちに対するコントロールは相当なレベルに及ぶ。今回告発をした社員たちによると、この放送局の理事であるマウリシオ・カルロッティ【訳注6】がニュース原稿を書く局員たちとの会議で、彼らに「イタリアで起こっていることを勉強しろ。そこでは左翼の社員は右翼のメディアでは一人も働いていないのだ。【訳注7】」と怒鳴りつける。この社員たちによると、彼らは「アンテナ3TVでは目新しいことではなく昔からそうなっているような事」と付き合うことになる。つまりそれは、後に国民党政府の指名で公共放送【訳注8】の責任者となった権力者ブルアガ【訳注9】が採用して以来の、現在は彼の「右腕」で後継者のグロリア・ロマナが守っている、一般職務規定のことである。
そのアンテナ3TVの報道部長ロマナは、告発によると「自分が関わってもいないのに賞をもらう」。去る2月1日、2003年の時事報道部門での最優秀賞である放送企画賞がアンテナ3の番組「公共の鏡」に与えられたのだが、ロマナはそれを自分一人で受け取った。本来なら賞というものは、当然だが、2003年に働いたディレクター、編集者そしてプロデューサーに与えられるべきものである。けしからぬことに、その受賞した番組のこれら3人の専門家たちは、この放送局が最近施行した社則に触れたとして、解雇されていたのだ。彼らの専門家としての見解がその解雇の原因になったことは明らかである。このアンテナ3TVの社員たちの訴えによると、ロマナは彼らを解雇して賞を自分のものにしたのである。
社員たちは、報復を恐れて匿名にしているが、これらは「白日に晒すに十分なほど重大な」ことであり、一般国民に知らされなければならない、としている。
このテレビ局の他の社員たちに聞いてみると、アンテナ3TVの社員たちが報復を恐れずに上司と対決することの必要性を強調した。さらに、抵抗の手段として作成したビデオに署名しないことも考えられるし、匿名を使うのではなく抗議の団体行動を研究することもできるだろう、と指摘している。
【全文拙訳、終わり】
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【訳注1】スペインの全国ネットのテレビ放送局。以前から右翼的な傾向で有名だった。日本でいえば日本テレビのようなもの、と考えればよいが、実はイタリア首相ベルルスコーニによってコントロールされている。
【訳注2】【訳注3】 2004年1月30日の私の阿修羅投稿、「スペイン総選挙情報:選挙戦第1ラウンド『ETA vs ロリコン町長』」を参照されたし。
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/371.html
【訳注4】José Bono スペイン中央部カスティーリャ・イ・ラ・マンチャ自治州の知事で、スペイン社会労働者党の大立者の一人。
【訳注5】国民党の大物。切れ者だが「機を見るに敏」。アスナールの次の首相候補をラホイと争って敗れた。その不満をぶちまけたものと思われる。それにしてもこんな話をボノとしているくらいだから、いかに両党の幹部同士がナアナアになっているか、よく分かる。
【訳注6】Mauricio Carlotti アンテナ3TVの重役。イタリア人でベルルスコーニの信任厚い。近頃、他局の追い上げで視聴率が大幅に下がり、責任を問われている。
【訳注7】イタリアでは3つのテレビ局が首相ベルルスコーニの所有であり、そこでは彼の政府に対するわずかの批判も許されない。
【訳注8】半国営のTVE(テレビシオン・エスパニョーラ)。その性格上、常にそのときの政府よりの報道や番組編成に片寄る。当然のことだが、アスナール政権になってから急速に右傾化・保守化した。
【注釈9】Ernasto Sáenz de Buruaga 元アンテナ3TVの主任ディレクター。例のオプス・デイとも人脈的につながる。熱狂的な国民党支持者でフランコ主義者。後継者のGloria Lomanaも同様。ただ、彼らの「社則」の内容は、探しているのだが、今のところ私は見つけていない。
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http://www.rebelion.org/medios/040209ps.htm
Rebelión
【英訳:機械翻訳】
9 of February of 2004
The journalists of Spanish Antenna 3 TV denounce “control politician and censures informative”
Paschal Serrano
Rebelión
The journalists of Antenna 3 have denounced ”el political control and the informative censorship” that they suffer in the chain, to which they accuse to be to the service of?los electoral interests of the Popular Party.
Thus, have occurred instructions of which it was “pase of finishing nails” by the scandals that affect al started off governing, as the Fabra case or del mayor of I touch, processed by sexual abuses a minor. Nevertheless have occurred orders to “hacer blood” with the questions that interest to the Popular Party, like the meeting of Carod Rovira and ETA, trying, that yes, to elude the controversy on?presenta partisan use of the intelligence services.
One of the revealed anecdotes is the ample diffusion of a recording in which president of Mnacha Castile-The Jose Bond, without perceiving of which he was being recorded, said to him to a party companion that Tony Blair was “gilipollas”. However−have revealed the journalists of Antenna 3 never emitted the first part of the recording in which Bond said that “Arenas has said to me that they are little contentments, no that color between Rajoy and Aznar are.”
The control on the journalists has arrived at such level, according to the professionals who have spread the denunciation, that the delegated advisor of the chain Mauricio Carlotti?está holding meetings with groups of journalists of the writing ” in that” deberíais has espetado them very textually to learn of which it happens in Italy. There a journalist of lefts never works in mass media of rights. According to journalists of the chain one is “cosas that for a long time happen and have happened in Antena3 TV, are not a newness; rather it is the general norm since he took the Buruaga power, that already was responsible for news in the public television by designation of the government of the PP, and now it maintains his successor and right hand to it Gloria Lomana.”
One is the female leader of News of Antenna 3, which “se adjudges to prizes that do not correspond to him, according to the professionals. The past 1 of Lomana February gathered personally the prize TP (Teleprograma) that received the program Public Mirror like better program of the present time of the 2003. One is a prize that, in good logic, would correspond by right to its director during 2003, his publisher and her producer. Paradoxicalally the three professionals whose program was awarded were dismissed within the file of regulation of use executed recently by the chain, which demonstrates the professionalism criteria of which those dismissals took control. According to have denounced the journalists of Antenna 3?Lomana dismissed to them and in addition it remained with his prize.”
The journalists, whom they prefer to stay in the anonymity by fear to retaliation, affirm that she is serious facts “suficientemente so that they come to the light” and they are known by the citizenship.
Other consulted professionals of the chain have pointed the necessity that the journalists of Antenna 3 begin not to let themselves intimidate by the threats of retaliation and they face his superior ones. They even -señalan -, they could consider not to sign his videos as measured of protest or to study collective actions of denunciation with no need to adopt the anonymity.