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【ワシントン中島哲夫】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は11日、米政府当局者の話として、北朝鮮を6日から10日まで訪れた米国の核専門家ら一行が、プルトニウムを見せられていたと報じた。北朝鮮側は、新たに抽出したものだと説明したという。事実とすれば、北朝鮮が02年末に国際原子力機関(IAEA)の査察官を追放後、使用済み燃料棒の再処理を進めたことが初めて確認されたことになる。
北朝鮮の国営朝鮮中央通信は10日、米訪朝団に「核抑止力を見せた」という外務省報道官の発言を伝えていた。
ポスト紙が引用した米当局者の証言によると、帰国前の訪朝団から米政府に概略的な初期報告があった。北朝鮮の当局者らは訪朝団にプルトニウムを見せた上で、(1)新たに抽出したものであり、核爆弾には装着していない(2)核危機を解決するために「凍結」する用意がある――と説明したという。
次回6カ国協議の開催に向けた事前調整で米朝間の対立が解けていないが、北朝鮮は自らの脅威を見せつけると同時に妥協の可能性を示すことで米国の譲歩を引き出そうという狙いと見られる。
北朝鮮は寧辺(ニョンビョン)で保管していた8000本の使用済み燃料棒の封印を解き、再処理(プルトニウム抽出)を完了したと主張してきた。しかし、米国は偵察衛星の情報などから、再処理したのは燃料棒の一部だと判断している。
また北朝鮮は、94年の米朝枠組み合意より前に原爆1〜2個分のプルトニウムを抽出した疑いが濃厚で、今回の訪朝団に見せたというプルトニウムが本当に昨年抽出したものかどうかも現時点では不明だ。
ポスト紙によると、米政府は訪朝団が見た施設や物質の全容をまだ把握していない。別の情報によれば、訪朝団はIAEAの査察官が使うような機器を携行しておらず、核活動の詳細な実態は確認困難だった模様だ。
同紙によると、訪朝団のうちヘッカー元ロスアラモス研究所長は20日、米上院外交委員会で証言する。プリチャード前朝鮮半島和平担当特使、ルイス・スタンフォード大学名誉教授も証言する可能性があるという。
[毎日新聞1月11日] ( 2004-01-11-20:11 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040112k0000m030058000c.html