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以下翻訳。
http://www.thenation.com/doc.mhtml?i=20040126&s=klein
『2003年いんちきの年 The Year of the Fake』
脳味噌使わず、運転しろ
それは、クリスマスイブにFBIがおよそ18000人の法執行機関の職員に発送されたメッセージだった。その警告は警察が交通違反でドライバーを停めて、その他の決まった調査も行うように促していた。年鑑(『これもテロ対策、「年鑑」持った人物は要警戒』http://www.sanspo.com/sokuho/1231sokuho008.html、FBI Links Almanacs With Terror Planning http://www.foxnews.com/story/0,2933,106890,00.html)を持ち歩く人に目を行き届かせることである。なぜ年鑑か? それは人口統計、天気予報、建築構造や地形などの事実で一杯だからだ。FBIのインテリジェント広報によれば、そのような事実はテロリストの手に渡れば「目標選択、および事前計画を支援する」危険な武器になるとのことである。
しかし、世界はそのような死に至らしめる事実と数字に満ちているわけで、年鑑の読者だけが警察のハラスメントを受けるのは不公平に思える。The World Almanac and Book of Factsの編集者はいみじくもこう指摘する。「政府が私たちの最大の情報提供者です」。アメリカの町の中心部にある危険な情報武器庫、地元図書館も言うまでもない。FBIは勿論、愛国法のもと、図書館の記録を押さえ、全図書館に脅威を与えている。
年鑑がブラックリスト入りしたことは、真実に対する戦争の火蓋が切って落とされ、いんちきとあらゆる偽造が祝福された2003年という年の終わりにふさわしいできごとだった。いんちき戦争の合理化で、いんちき大統領がいんちき兵士の服を身に纏い、戦闘のいんちき終結宣言を行い、それでいんちき七面鳥を掲げあげる。アクション映画俳優が知事になり、その知事が自身のアクション映画の製作開始。ジェシカ・リンチのような本当の兵士をキャストとして、いんちき戦闘英雄伝をぶちあげて、ドレスアップしたジャーナリストがいんちき兵士役。サダム・フセインがそのビッグショーにおける重要な役回り。彼はばっちりアメリカ兵に捕獲されるという役どころを演る。スコットランドのサンデー・ヘラルドやその他の報道機関が報じたように、本当はクルドの特殊部隊が捕獲したのが本当だとしたら、これが2003年のいんちき・オブ・ジ・イヤーだ。
しかしながら、そうしたいんちき世界を新たな局面にまで引き上げたのはイギリスだった。「彼女はできるだけたくさんのナイジェリア人に会うことを目指していました」女王の広報担当、ペニー・ラッセルは12月の君主のナイジェリア旅行についてそう言った。しかし、丁度ブッシュがバクダッドで空港の食堂から一歩も足を踏み出さなかったのと同じ様に、女王近辺の人々は彼女が本当のナイジェリア人に会わせるのはあまりに危険すぎると判断した。そこで、とあるアフリカの村を訪問する代わりに、女王は本当のアフリカのマーケットを似せて建設されたニュー・カルのBBCのソープ・オペラのセットを訪問した。サンデー・テレグラフが言うこところの「いんちき散策」の最中、本当の村人はセキュリティフェンスの外側で大スクリーンでことの成り行きを見守る一方、女王は本物の村人を演じる雇われ俳優らと会話を交わした。
しかし2003年はいんちきと詐欺の交尾以上のものがあった。真実を語ることに罰が与えられたのである。最も高い代償を払ったのはデビッド・ケリーだった。「セックス・アップ」された安全保障書類について報じたBBCのソースだと明かされたあとに、自ら命を絶ったイギリス政府の兵器専門家である。イギリス情報局職員キャサリン・ガンはアメリカがイラクに対する国連安保理決議で影響を行使しようと外交官にスパイ活動を行っていることを暴露し最大2年間の刑務所入りの罰に直面している。アメリカではジョセフ・ウィルソンがサダムのウラニウム・ショッピング・アフリカ旅行には根拠がないという事実を述べて、代理人から罰を受けた。彼の妻、ヴァレリー・プレイムがCIA工作員だということが違法に明かされた。
2003年は真実がほめられない一方、実際、嘘がもてはやされた。ルパート・マードックに聞いてみたらいい。 The Program on International Policy Attitudesによる10月の研究報告によれば、イラクで戦争が始まった時、マードックのFOXニュースの定期的視聴者は、アメリカで最も誤った情報を信じている人間だ。FOXニュース視聴者の80%は、大量破壊兵器がイラクで見つかったとか、イラクとアルカイダが関係があるとか、世界世論は戦争を支持しているだとか、そんな誤りのいずれか、ないしは三つとも信じているのだ。
12月19日連邦通信委員会(the Federal Communications Commission) はマードックにアメリカ、トップの衛星放送局DirecTVの購入権を与えた。FCCの決議が行われたのは先のFBIの年鑑についてふれた広報のほんの数日前の出来事だった。そして彼らは考えられる最高の相乗りを決め込む。もし、本があなたの頭を未来のテロリストに仕立て上げる事実で一杯にするなら、あなたの頭をすかすかのゴミで一杯にするメディアの大立者はたんまり金がうなるご褒美をいただくのに恥じないヒーローというわけだ。
ブッシュがオフィスにやってきた時、多くの人々は彼の無学が凋落を導くことになると思っていた。アフリカを「国家」と言ったりする大統領が指導者としては問題ありだということはやがてアメリカ人も悟ることになるだろう。もしアメリカ人が自分たちがだまされていることに気づいたとしたら、彼らは確実に反乱を起こすだろう。しかし尊敬すべき嘘について記された様々な本(Lies and the Lying Liars Who Tell Them, Big Lies, The Lies of George W. Bush, The Five Biggest Lies Bush Told Us About Iraq 等)が出ていることを見る限り、アメリカがもはや真実だけで解放されるとはとても思えない。
多くの場合、真実がそこにあった時でさえ、出来事のいんちきバージョンが普及した。NBCの映画セイビング・ジェシカ・リンチではジェシカ・リンチは残酷な拘束者にさんざんぶちのめされたが、本当のジェシカ・リンチはダイアン・ソーヤーに「誰も私をぶったり、引っ叩いたりしませんでした。誰も何もしていないのです」と言ってメディアと軍が製作した物語が幻だと証明した。
ブッシュに敵対する最も重要な真実と基本的な事実の両方にブッシュが打ちのめされるというよりは、ブッシュはせっせとアメリカを自分の無知と二枚舌のイメージに作り直しているという状態だ。誤った情報を伝えるだけではなく、年鑑の警告が示すように、知ることが早速犯罪対象になっている。
スペイン、カスティリャ地方で なぜgraciasをgrathiathとして発音するかという話が思い出される。17世紀、その国家は言語障害のある脆弱なエゴを持った君主に支配されていた。支配者にこびへつらい、皆に王の舌足らずの発音を模倣し、cとsの発音を間違うことが命じられたのだ。
評価の高いどの言語学者も、その伝説は完全ないんちきだと言う。しかし、ブッシュのアメリカではそれこそかまうべきではない話だ。