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(回答先: 木村愛二氏が怒るのは当然である 投稿者 ネオファイト 日時 2004 年 1 月 10 日 19:57:37)
ネオファイトさん、こんばんは。
外出から帰ってきたら、大変な騒動?になっていることを知り、驚いています。
ぼくに対するご質問のようですから、お答えしたいと思います。
まず、
>なぜホロコーストと言う言葉を使ったのか。
>そのまま虐殺と書けばよいではないか。
ということですが、確かに「虐殺」という言葉を使っておけば、
何の問題もなかったとは思っています。
ただ、一応そのときのぼくの状況を説明させていただきますと、
ぼくの書いたコメントを読んでいただければ分かると思いますが、
あの「ホロコースト」という言葉は、
森沢典子さんの「パレスチナ」の講演会に触れた中で使ったものでした。
>なにしろ、「ベトナム化」いや「パレスチナ化」が進んでいるイラクに、
>自ら進んで「軍隊」を送り込みことになってしまったのですから…。
>
>今日は午後から、森沢典子さんの「パレスチナ」の講演会があります。
>
>パレスチナでは、アメリカ支援のもと、
>イスラエルによる「ホロコースト」がまかり通っています。
>今回の「イラク戦争」も、その実態は「ホロコースト」というべきでしょう。
なぜ、ぼくがあえて括弧付きで「ホロコースト」と表現したかと言いますと、
森沢さん自身がその本の中で括弧付きのホロコーストを使っていたからです。
森沢さんとは実際にお話したこともあるぼくとしては、
「ホロコースト」とすることで、
よりリアルにパレスチナの状況が伝わると思ったのです。
ちなみに森沢さんは、以下のように書いています。
お店のオーナーがテレビをつけました。
アラビア語のニュースが流れていました。
ベツレヘムが封鎖占領されたのです。
イスラエル兵により、14歳から50歳の男性が連行されていく様子が
映し出されました。みんな裸で、後ろ手に縛られ、目隠しをされ、
腕に番号を振られていました。
私たちはその映像を見て、震えあがりました。
ヨゼフが「ホロコーストだ!」と言いました。
(『パレスチナが見たい』38P)
今回パレスチナに来た頃から、何度もニュースや噂で聞いていた
男性の無差別な連行のことがずっと気になっていました。
東エルサレムのレストランでテレビに映っていた恐ろしい映像と、
ヨゼフの「ホロコースト!」という言葉が、
ずうと私の脳裏に焼き付いて離れませんでした。
(『パレスチナが見たい』125P)
ほんの一部を抜粋してみましたが、以上からお分かりのように、
パレスチナ人はいまイスラエルがやっていることを
「ホロコースト」と呼んでいるのです。
これまたあるいはプロパガンダの「成果」かもしれませんが、
ぼくはその感触をリアルに表現するために、括弧付きで使いました。
ここで重要なことは、いまやイスラエルがパレスチナ人によって
「ホロコースト呼ばわり」されているというその事実です。
この言葉はすでに「ナチ」を離れて、一般名刺化しているのではないでしょうか。
>信じているなら兎も角、信じていないのにホロコーストという言葉を使うとは
>どう言う了見なのであろう、平和売人と罵られても仕方が無いのではないか。
「ホロコーストholocaust」には。以下のような意味があります。
1 全燔祭(はんさい) 《ユダヤ教の祭事で獣を丸焼きにして神前に供えるいけにえ》.
2 (特に火による)大虐殺,全焼死.
3 [the H] (第二次大戦中のナチスによる)ユダヤ人の大量虐殺.
ギリシャ語「全体を燃やす」の意
確かにその中には「3」もあり、
一般的には「ナチによる大虐殺」という意味で使われることが多いと思いますが、
しかしこれはれっきとした一般名詞です。
なのに、この単語自体を葬り去ってしまえというのは、
かなり無茶で強引な話ではないでしょうか。
ただ、一般的には「ナチによる大虐殺」というイメージがありますので、
ぼくは括弧付きで使ったわけです。
そしてすでに説明しましたように、あくまでも森沢さんの話の文脈上です。
とにかく驚きました。
「ホロコースト」を使うと、イコール「平和売人」なのでしょうか。
しかも「平和売人と罵られても仕方が無い」という断定に、
なんともいえない寂しさを覚えます。