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大量破壊兵器捜索チームの一部、ひそかに撤収 米紙報道
http://www.asahi.com/international/update/0109/007.html
イラクの大量破壊兵器(WMD)を捜索していた米チームの一部400人がひそかに撤収していたことが分かった。8日、米ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。国防総省関係者は「調査に値するものは調査し終えた」と同紙に語り、WMDを発見する可能性が小さくなったことを示唆した。
米国はこれまで、中央情報局(CIA)のデビッド・ケイ特別顧問のもと、1400人態勢で旧フセイン政権の核兵器や生物・化学兵器などを捜索してきた。撤収した約400人はこのチームの中で、兵器貯蔵庫やミサイル発射装置の捜索を主に担当していたとみられる。
ホワイトハウスのマクレラン報道官は8日の会見で、撤収について否定も肯定もせず、「捜索チームは今後も活動を続ける」とだけ述べた。
一方、シンクタンクのカーネギー国際平和財団(ワシントン)は8日、「イラクのWMDは、米国や世界の安全保障に対する差し迫った脅威ではなかった」と分析する報告書をまとめた。「米国に気づかれることなく、数百トンの生物・化学兵器や何十発のスカッドミサイル、関連工場などを破壊したり隠したり、国外に持ち出したりできたとは考えにくい」と指摘している。
米政府の国家情報評価報告書(02年10月)がWMDの脅威を強調した背景について、「情報当局が政策立案者から影響を受けたからだ」と指摘。ブッシュ政権中枢の「圧力」を批判した。 (01/09 10:35)