現在地 HOME > 掲示板 > 戦争46 > 313.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄▼
PUBLICITY
No.824(2004/01/08/木)
▲_/_/_/_/_/_/_/_/_/
「PUBLICITY」(パブリシティー) 編集人:竹山 徹朗
E-mail:
freespeech21@infoseek.jp(こっちにどうぞ)
freespeech21@yahoo.co.jp(こっちはもうすぐ消えます)
※転送・転載自由です。ただ、転送・転載される時には、
購読申し込み先(↓)も必ず合わせて併記してください。
http://www.emaga.com/info/7777.html
□□□□□□□□□□□□◆□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□◆□□□□□□□□□□□□
◆◇今号の目次◇◆
【めでぃあ・オフノート】
▼とばし読み新年号(その4)
〜書く者の葛藤〜「毎日」と「讀賣」の社説から
【投稿紹介】
▼軍優先の社会への移行〜山口二郎氏
【転載】
▼神浦元彰(軍事アナリスト)の「J−RCOM」
嫌な予感
◆◇ ◇◆
□□□□□□□□□□□□◆□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□◆□□□□□□□□□□□□
【めでぃあ・オフノート】
▼あーあ、松の内過ぎちゃうよ。時間ないな。1日付の新聞の
話より大事な投稿をいただいているので、以下、紹介しましょ
う。
その前に、「とばし読み新年号」で触れていない讀賣、毎日に
いちおう触れておくと、抜群で出来が良かったのは、毎日新聞
でした! 見出しに知恵がある。
讀賣新聞で読む価値があったのは、5面。講談社の全面広告(T_T)
。
見た人いるかなー。
メジャーリーガーになった人、
17人。
(「巨人の星」のイラスト)
世界チャンピオンになった人、
42人。
(「あしたのジョー」のイラスト)
誰もが待ちのぞむ名医は、
何人生まれるだろう。
(「ブラックジャックによろしく」のイラスト)
で、いちばん下に
「未来のヒーローが生まれるところ。講談社のコミック」
ときたもんだ。いやー、素晴らしい。夢があるじゃないの。
▼武士の情けで3面の社説にも触れておこう。
見出しは「国民の安心が日本再生の基盤 重い決断を要する国
家百年の計」。うん、その通りじゃん。
冒頭は、「「国家百年の計」という言葉が交わされることが多
くなった」。
末尾は、「今、必要な決断をするかどうかは、国家百年の行く
末にもかかわるだろう」。
……で、中で書かれていることは過去の讀賣新聞の主張の繰り
返し。小見出しだけ拾うと、「漂う老後への不安感」「消費税
アップが必要だ」「前提となるデフレ脱却」「イラクで問われ
る日本」「集団的自衛権の確立を」。
面白くねえ。押しつけがましい。
▼毎日新聞も、社説(2面)をみてみよう。
見出し「アメリカリスク対応が鍵だ 心配はイラクより政治の
信頼感」。
「世界が今抱えるリスクの中で自然災害を除き一番大きいのは
圧倒的に米国そのものである」
「自衛隊派遣の選択は基本的に同意する。対米追従以外に戦略
を持たない現状では、行かない選択がもたらすリスクが大きす
ぎる。しかしそれは主体的な選択ではない」
末尾は、「(民主主義社会における)説得の成否は最大の歯止
めなのだ。事情が変わったとき過去にこだわらず執着しない選
択をすることが、二度と戦争をしないと誓った憲法の意味だと
信じるからだ」
「アメリカリスク」って言葉、いいねぇ。
▼要するに、毎日の社説には、書く者の「葛藤」が感じられた
のに対し、讀賣のそれには全く感じなかった。なにか、上から
下へお触れを出している感じ。もとの書き手による個性もある
のだろうが。
▼そうこうチンタラ書いているうちに、カタールの衛星テレビ
「アルジャジーラ」が3日夜に小泉首相の会見内容(昨年12
月25日に録画)を詳しく放映したり (カイロ共同)、アメリ
カ航空宇宙局(NASA)の無人火星探査車「スピリット」が
3日午後8時35分(日本時間4日午後1時35分)ごろ、火
星赤道近くのグセフクレーター周辺に着陸したり(共同)して
、ほんとうに世界っていろんなことが起こるね。本年、本誌で
通すスジを決めなければ。
取り上げておきたいのは、正月3が日にもちを喉に詰まらせて
救急車で病院に運ばれた人が、東京都内で18人、うち1人が
死亡(東京消防庁)というニュースで、要するに
「食うなっつーの!」
と思うのだが、違うかな? 家族も、食べさせるなって。
サトウの切り餅とか売ってるが、もっと細かく、ほんとうに一
口サイズに刻んだものを年末限定とかでつくればいいのに。絶
対売れると思うんだけどなあ。しかしこの話、去年も書いたよ
うな気が……。
【投稿紹介】
▼北海道大学の山口二郎氏から、以下の文章をいただいた。ひ
でぇ話である。一つの出来事が、非常に重大な問題をいくつか
孕んでいる。この文章を読めば、ぼくが山口氏の文章を「端正
だ」と感じる感覚を、多くの読者にも共有していただけるだろ
うと思う。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
軍優先の社会への移行・・・
第11師団長によるクーデターの予告
竹山さん、いつもご苦労様です。大変勇気づけられながらよん
でいます。
自衛隊派兵に関連して、北海道でとんでもないことが起こって
いるのをご報告します。みなさんにも伝えてください。
1月6日、札幌雪祭りの雪像づくりの作業開始式で、雪像づく
りを行う自衛隊第11師団(札幌市真駒内駐屯)の師団長は、
雪祭り会場の大通公園周辺で、イラク派兵に反対する市民のデ
モ、行動が起こった場合、自衛隊が雪像づくりから撤収する可
能性があると述べた。
これに対して、札幌市は自衛隊の雪像づくりを円滑に進めるた
め、大通公園付近における市民の集会、デモ等に対して、公園
の管理者として退去するよう指導するという方針を決めた。(
以上の事実経過は、北海道新聞1月6日夕刊および7日朝刊に
よる)
私はこの記事を読んで、クーデターの予告だと思いました。雪
祭りを人質にとって、イラク派兵に反対する市民の活動をする
なと、自衛隊の責任者が堂々と恫喝したのです。
政府の行動、方針に対して意見を表明する自由は、民主主義の
大前提であり、基本的人権の根幹です。
これに対して自衛隊の責任者が正面から挑戦するとは、一体ど
ういうことか。
自衛隊員が、国民の支持のもとにイラクに行きたい気持ちは分
かりますが、国民に対して派兵に反対するなと要求することと
は全く別です。
自衛隊員にはそのような要求を行う権利はないわけで、この師
団長の発言は明らかな越権行為です。
雪祭りの手伝いをしてほしければ、市民として当然の権利行使
を控えろと要求するその態度は、クーデターを起こす軍人のそ
れにつながるものだと思います。
自衛隊のイラク派遣という憲法違反が、師団長によるデモ自制
要求という新たな憲法違反を生み出しているわけです。
さらに大きな問題は、札幌市役所が自衛隊のご機嫌を取るあま
り、大通公園付近における市民の行動についてあらかじめ抑制
する方針を決めたということです。
法に基づいて市民の権利を擁護すべき市役所が、自衛隊のご機
嫌を取るために市民の権利を制約するなどというのは、言語道
断です。
上田札幌市長は、市議会で派兵に反対する意志を明確にしてい
たので、市役所のお偉方は自衛隊との関係について神経過敏に
なっているのでしょう。
それにしても、このような市役所の対応は、これまた法の支配
の否定であり、軍への従属です。
この出来事は、日本の社会が軍優先に移行しつつあることを如
実に物語っています。
もう1つの問題は、メディアです。
こんな重大な発言をきちんと取り上げないメディアとは一体な
んでしょうか。
北海道新聞は6日の夕刊の1面トップでこれを報道し、7日の
社説でも自衛隊を批判していました。
しかし、大新聞では、私の見た限り、日経が短く報道しただけ
で、他は全く触れていませんでした。
朝日、毎日は何をやっているのだ。
またNHKも、6日夜のニュースで、自衛隊の活躍を紹介する
記事(イラン地震救援隊、松島航空基地のジェット機訓練、雪
祭り雪像製作開始)を流していました。
その中で、当の問題発言をした師団長の式辞も流していたので
すが、厳しい環境の中で雪像を作るという部分を紹介しただけ
で、市民社会に対する挑戦的な言辞の部分はカットしており、
そうした問題発言をしたという報道は全くありませんでした。
昨今のNHKの姿勢からすれば驚くに値しませんが、それにし
てもこれほどまでに権力を翼賛する報道をしていて彼らは恥ず
かしくないのでしょうか。
最後に、自衛隊にただ乗りして、一部の業者の利権と化した雪
祭りなんぞ、この機会にやめちまえ。
1月11日12時半からの、日比谷公会堂における派兵反対集
会に、一人でも多くの方のご参加をお願いします。
山口二郎
060-0809
札幌市北区北9条西7丁目
北海道大学法学部
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【転載】
神浦元彰(軍事アナリスト)の「J−RCOM」
〜激動する世界の最新軍事情報を発信〜
http://www.kamiura.com/new.html
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■タイトル
陸自先遣隊 9日に派遣命令 16日にも出発
同行の外務省職員、サマワで住民雇用策
(毎日 1月7日 朝刊)
■要約
政府は陸自先遣隊30人を、9日に派遣命令を出し、16日に
も30人をクエェートに出発させ、イラク入りさせることを決
定した。
先遣隊はテロに備え、オランダ軍の警護を受けながら、サマワ
に8両の軽装甲機動車を持ち込む。また外務省職員2名が同行
し、サマワ周辺での学校や病院の修理などにODAプロジェクト
を立ち上げ、04年度に拠出する15億ドル(1650億円)
を充てることとした。
■コメント
すでに何度も書いたが、派遣されたサマワの自衛隊が宿営地か
ら出て、学校や病院などの修理を行うことはできない。
そこで地元の企業を使って、そのような工事にイラク復興支援
金を使うわけである。
これで地元の雇用拡大や復興支援が可能になり、自衛隊に対し
ても好意を感じるようにしてもらう作戦だ。
いかにも外務省が考えそうな作戦だが、ここにひとつの危険な
要素があることも指摘しておく。
外務省の職員が公共施設の工事を依頼するのは地元の有力企業
である。
すると地元企業はその利益を独り占めにして、多くの市民に雇
用が生まれない場合が多い。
すると仕事が得られない市民が反発し、その怒りが自衛隊に向
かうことが多多あるのだ。
サマワのオランダ軍も同じような体験をしている。オランダ軍
が発注した仕事が市長など一部のものに集中し、それにあぶれ
たサマワ市民が暴徒化している。
日本から大金を抱えた政府職員がサマワに来るというのは、地
元では歓喜をあげるほどのビッグニュースとして伝わるだろう
。
ところが私の経験で言えば、日本の政府職員はサマワのような
ところでお金の使い方をまったく知らない。
ただ地元企業と契約書を取り交わし、札束を配るだけの仕事し
かしない。まさにお金のばらまきなのである。むしろお金は麻
薬のように、その害の方が深刻な場合がある。
この計画の最大の欠点は、サマワの復興支援に地元の事情に通
じた日本や各国のNGOを使わないということである。
日本政府は今からでも遅くはないから、サマワでお金をばらま
くといった発想を変え、NGOを通じて地元の雇用と復興支援に
役立つお金の使い方を考えるべきである。
私は今まで、外務省の発想がいかに無駄だったか、いくつもの
実例を現地で見てきた。陸自の先遣隊に外務省職員が2名同行
すると聞いて、嫌な予感がしたことを知っていただきたい。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/▼
「自由な言論」を発信するメールマガジン
「PUBLICITY」 編集人
竹山 徹朗
freespeech21@infoseek.jp(こっちにどうぞ)
freespeech21@yahoo.co.jp(こっちはもうすぐ消えます)
▲_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/