★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 戦争46 > 125.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
<日米地位協定>非公開文書、「公表求める」と県幹部(琉球新報)
http://www.asyura2.com/0401/war46/msg/125.html
投稿者 エンセン 日時 2004 年 1 月 05 日 03:53:14:ieVyGVASbNhvI
 

 
<日米地位協定>非公開文書、「公表求める」と県幹部

 外務省が1973年の作成時から現在までの30年以上、非公開にしている日米地位協定の政府解釈「日米地位協定の考え方」と題する文書の概要を琉球新報社が1日の朝刊で明らかにしたことについて、県幹部は3日「初めて文書の内容を知った」と驚いた反応を見せた。その上で外務省が県にも同文書を明らかにしていないことについて「全国75%の米軍基地を抱える沖縄県が公表を求めるのは当然のことだ」と述べ、外務省に文書の公表を求めていく立場をあらためて示した。平和・市民運動団体からは「政府の対米追随、弱腰外交を裏付けるものだ」と厳しい批判が上がった。
 県は過去に同文書の存在を把握し、外務省に非公式に文書提供を打診したものの拒絶され、文書の内容を掌握できないまま現在に至っている。
 今回、琉球新報社が報道した同文書の概要の中で、外務省自身が協定の解釈について「協定上の妥当性には疑問」「説得力ある説明は必ずしも容易ではない」と記すなど、矛盾点を抱えていることを認めている。
 そのことについて県幹部は「日米地位協定は全国で最も沖縄で適用されている。その協定自体に外務省が不合理な点を見いだしているというのなら、適用される側から見ればいかがなものかと思わざるを得ない」と述べ、日本政府も疑問を抱く協定下に沖縄県が置かれ続けてきたことに憤りを隠さなかった。
 外務省が現在まで非公開としていることについては「復帰特別措置法でも逐条解説は公開され、だれでも自由に目を通すことができる。法律には必ず逐条解説があり、それを公開しないというのは考えられない」と述べ、首をかしげた。
 同文書について、沖縄平和運動センターの崎山嗣幸議長は「驚きというより、やっぱりという感じ。問題解決に当たることよりも、解釈でごまかそうという対米追随、軍事優先の外務省の姿勢が表れている」と批判。
 米軍人・軍属による事件被害者の会の共同代表を務める村上有慶さんは、米兵犯罪の身柄引き渡し等を定める17条の解説について「5項cについては、アメリカの要求で強引に入れられたため矛盾していると以前から言われていた。(文書の存在で)やはりという感じだ」と指摘。改定については「これまでのような努力目標的なあいまいな表現では駄目だ。断定的な表現にしていかないと何も変わらない」と日本政府の消極的姿勢を批判した。(琉球新報)
[1月4日10時57分更新]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040104-00000014-ryu-oki
 
 
で、その琉球新報社1日の朝刊が以下。

--------------------------------------------------------------------------------

更新 2004年1月1日 木 00:01

<日米地位協定>機密文書入手、条文超える米軍優先


「秘 無期限」と記された日米地位協定基本解釈の政府機密文書「地位協定の考え方」の表紙

 日米地位協定に関する政府の基本解釈となる機密文書「地位協定の考え方」を琉球新報社は12月31日までに入手、全容が明らかになった。同文書は、表紙に「秘 無期限」と記された非公開文書。それによると、沖縄を含む日本国内の提供・施設区域における米軍の「排他的使用権」を認め、国内法の適用除外など治外法権的な地位を容認している。米兵犯罪の身柄引き渡し等を定める17条の解説では「日本側が第一次裁判権を有する事件でも公訴提起までは米側」とする点を「もっぱら米国との政治的妥協の産物」とし、「説得力ある説明は必ずしも容易ではない」と問題点を認めている。

(5日付から琉球新報紙面で連載「検証・地位協定−不平等の源流」スタート)

 地位協定の逐条解説書となる同文書(B5判、132ページ)は、復帰翌年の1973年4月に外務省の条約局とアメリカ局が作成。国会などでの答弁作成の基礎資料とされてきた。

 公海上の米軍演習海域設定や日本政府が認める提供施設・区域外での米軍雪中訓練を、政府が「便宜上レクリエーション」と説明する答弁を「協定上の妥当性には疑問」と指摘するなど、外務省自ら解釈上の多くの課題を挙げ、対応に注意を促している。

 地位協定改定問題で県は「−考え方」の存在をつかみ、複数の外務省幹部に非公式に同文書の提供を打診したが拒絶されてきた。

 地位協定研究の第一人者である本間浩法政大学教授は、日本政府の対米姿勢について「条文を超える米軍優先の解釈と、過剰なまでの譲歩」と指摘している。

 外務省は同文書に対する琉球新報社の照会に「秘の部内資料との位置づけとなっている由であり、対外的にコメントや説明をすることは適切でない」としている。


◇   ◇

日米地位協定

 日米安保条約6条に基づき、日本に駐留する米軍の法的地位などを定めた政府間協定。全28条。1960年、安保条約とともに発効して以来、条文は一度も改定されていない。基地内への立ち入り制限や、基地返還の際、米側が原状回復を負わないことなどを規定。米兵の犯罪容疑者について起訴までの身柄は米国が拘束する規定があり、県や基地所在市町村が再三、改定を政府に要請してきた。95年の少女乱暴事件後、殺人と婦女暴行を「凶悪犯罪」として、起訴前の身柄引き渡しに米側が「好意的な慮を払う」との運用改善合意が日米間で交わされた。これを適用して引き渡しが行われた例は3件ある。


◇   ◇

「地位協定の考え方」の条文解釈概要

(※注は文書内の注書き)

 ●第2条【施設・区域の提供、返還、共同使用】

 〈観念〉「『施設及び区域』そのものに関する定義は、安保条約にも地位協定にも存在しないが、(略)(安保条約6条の)規定に従い日本政府により使用を許される建物、工作物等の構築物及び土地、公有水面を中心とし、これらの運営に必要な現存の設備、備品及び定着物を含む観念」(11ページ)

 〈秘密〉「個々の施設・区域に関する協定及び取極は、合同委員会関係文書であり(略)、原則として非公表扱いが日米間で合意され、公表されない」(13ページ)

 〈公海の提供〉「沖縄返還に伴い(略)新規指定として公海上の訓練水域を経度緯度により示しているが、公海水域があたかも第二条により提供されたものであるかの如き印象を与える余地を残しているので、近く訂正されることになっている」(15ページ)


 ●第3条【施設・区域外の管理】

 〈排他的使用権〉「『管理権』は、施設・区域について米側が排他的使用権を意味し(略)立ち入り、使用禁止の権能、使用に必要なすべての措置をとりうる権能を意味する。これは、地位協定上の施設・区域の本質的な要素であると考えられる」(27ページ)

 〈公権力にも対抗〉「立ち入り禁止は日本側公権力にも対抗しうる点に特徴がある」(27ページ)

 〈国内法の適用排除〉「米軍の活動には、原則としてわが国の法令の適用がなく(略)特別の法的地位を有する」(28ページ)

 〈雪山訓練への疑問〉

 「注書 一定の活動が軍隊としての活動に該当するか否かは明確でない場合もありうるが、個々の実体により判断せざるをえない。例えば、米軍人がグループで北海道の施設・区域外の雪山でスキー訓練をする例があり、これにつき政府は、説明の便宜上レクリエーションと説明したことがあるが、米軍としては、かかる訓練を軍人としての公の訓練の一環と考えていることは明らかであり、協定上の妥当性には疑問がある」(28ページ)

 〈立ち入りに厚い壁〉

 「施設・区域について日本政府(又は国会議員団、地方公共団体等)の立入り権(又は立入り調査権)が認められるかという問題が頻繁に提起されるが、(中略)派遣国又は当該軍隊の同意がある場合は別として、かかる軍隊の施設に立ち入って調査することができないのは一般国際法上の原則である。(これは、一般国際法にそのような具体的な規則が存在するということではなく、軍隊が第一義的には派遣国の主権の下にあることの当然の帰結であるという意味である)」(30ページ)


 ●第4条【施設・区域の返還に際しての原状回復、補償問題】

 〈ボン協定無視〉「第四条1項は、米側が施設・区域の返還に際してこれを提供された時の状態に回復し、又はその回復の代わりに日本に補償する義務を負わないという趣旨である…(中略)施設・区域返還後の個々の地主との原状回復問題は、専ら政府(施設庁)と当該地主との問題であることは明らかである。(36ページ)

 ※注 第四条1項については、米軍の故意又は重大な過失による形質変更にはこの規定が適用されないのではないかとの議論がある(ボン協定にはこの旨の規定がある)が、日米両政府間の問題であって、地主との関係は専ら日本政府の処理する問題である」(37ページ)


 ●第17条【逮捕・身柄引き渡し等の相互協力】

 〈例外〉「日本側当局及び米軍当局は、日本の領域内における米軍人・軍属及びその家族の逮捕及び4項までの規定に従って裁判権を行使すべき当局へのそれらの者の引き渡しについて相互に協力しなければならない(5項a)。米軍当局が日本側の第一次裁判権の対象となる者を逮捕したときはその身柄を日本側に引き渡すべきこととなるが、5項cは、その(5項aの)例外を定めたものと解される」(89ページ)

 〈広義の拘束〉「被疑者の拘禁は、その者の身柄が米側の手中にあるときは、日本により公訴が提起されるまでの間、米側が引き続き行う(5項c)。米側の手中にあるときは、米側の刑事手続き上米側に拘禁されている場合のみならず、より広い意味で身柄が米側により拘束されていれば、足りるものと解される」(89−90ページ)

 〈政治的妥協の産物〉「以上の点は、もっぱら米国との政治的妥協の産物であり(米議会において米国が第一次裁判権を放棄する範囲が広すぎるとの議論があり、これに対抗するためせめて身柄拘束に関しては米側権利を広くしようとしたこと)、説得力ある説明は必ずしも容易ではないが、少なくとも(イ)食事・寝具等の風俗習慣等の違いから日本側としてもこれらの者を拘禁することは不必要な手数がかかること(ロ)米側の拘禁に委ねても逃走のおそれなく、又取り調べ上は支障なく、米側による身柄拘束は日本側の公訴提起までの間という暫定的なものにすぎないこと(ハ)対象となる事件については米側にも第二次的には裁判権のあるものであり、第一次裁判権を有する側との間の均衡の問題として、米軍人等を米側に暫定的に委ねても必ずしも不当とは考えられないこと等の理由によりある程度の説明は可能と考えられる」(90−91ページ)


 ●第24条【日本側が負担すべき経費】

 〈既存施設〉「既存の施設・区域において日本側が建物等の日本側による改築(即ち、改築しなければ本来の提供目的が達し得ないごとき場合であり、通常の維持として観念し得ないもの)等は、右にいう施設・区域の提供として日本側が経費を負担して差し支えない(逆にいえば、協定上の義務として米側の経費負担とすることはできない)ということである」(125ページ)

 〈諾否〉「米側から右のごとき措置を日本側の負担で行うべき旨要請された際、いかなる基準で(略)諾否を決めるかといえば、安保条約の目的達成との関係、わが方の財政負担との関係、社会・経済的影響等を総合的に勘案の上個々の事案に即して判断する」(125ページ)

 〈新規建物提供〉「施設・区域の提供が、既存の土地・建物に限られず、日本側が提供目的上、妥当と認めて合意する限り、新規の建物の提供を排除していないとすれば、かかる提供が既存の施設・区域においては禁じられるとするのは合理的ではないことは明白である」(126ページ)

 〈移転に限らず〉「施設・区域の追加提供等は、リロケーション(移転)の場合に限られないことになる」(127ページ)


http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_01/040101a.html

 次へ  前へ

戦争46掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。