現在地 HOME > 掲示板 > 戦争46 > 1244.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: サマワで警官射殺 運転中、自動小銃で襲う ←陸自先遣隊員が写真撮影 投稿者 ay 日時 2004 年 1 月 25 日 00:26:11)
【サマワ(イラク南部)斎藤義彦、成沢健一】サマワ地方警察署によると、24日午後2時半(日本時間午後8時半)ごろ、サマワ中心部から北約7キロのウムアルサーラ地区で、警察官が車に乗ったまま撃たれて死んでいるのを付近の住民が見つけて通報した。警察官は頭部などに6発の銃弾を浴び、即死状態だった。昨年4月のフセイン政権崩壊後、サマワで警察官が殺害されたのは初めて。23日に帰国した自衛隊先遣隊は、サマワの治安状況を「比較的安定している」と報告したが、今回の警察官殺害事件で調査内容の見直しを迫られる可能性もある。陸上自衛隊の先遣隊がサマワ入りした後の銃撃などによる死者は初めて。
同署によると殺された警察官はムサンナ・アリ巡査(28)。巡査はシャージイ地区の警察署に勤めており、同署の署長を自宅まで送り届けた直後の午後2時10分(同8時10分)ごろ、署長の自宅から約100メートルの路上で何者かに襲撃されたらしい。巡査は自動小銃で頭、右わき腹、足など6カ所を撃たれていた。巡査は、白塗りの小型トラックに乗っており、民生用のナンバーだった。
ムサンナ県警本部によると、巡査は長年捜査に従事していたことから、何らかの恨みを持たれていた可能性もある。またサマワ地方警察署は、強盗による犯行の可能性もあるとしている。
サマワでは昨年7月にも、警官が何者かに襲われ、3人が負傷した。またサマワ北方のハムザでは22日、スペイン軍の治安部隊長が強盗に殺害されるなど、治安が悪化している。
自衛隊先遣隊は米英占領当局(CPA)や、オランダ軍と連絡をとり、「治安は比較的安定」との報告を出したが、強盗が頻発している地域の実地の調査などは行っていない。政府は26日にも陸自本隊の派遣を正式決定する見込みだが、警察官殺害で、不十分な調査に立脚した派遣との批判も高まりそうだ。
◇危機対応問われる現地隊
【サマワ成沢健一】サマワで24日にイラク人警察官1人が殺害された事件は、今のところテロとの見方は出ていない。しかし、陸上自衛隊の先遣隊が到着した後の22日には、ビデオCD店が爆破される事件なども起きている。先遣隊はサマワ周辺の治安について「比較的安定している」とする報告書をまとめているが、陸自本隊が派遣された場合、テロ以外の突発事件を含めた危機対応や情報収集能力も問われることになりそうだ。
旧フセイン政権を支持する勢力が強いイラク北部やバグダッド周辺に比べ、イラク南部ではこれまで駐留軍への襲撃は比較的少なかった。しかし、深刻な失業問題を背景に強盗事件は後を絶たない。ビデオCD店が爆破された同じ日には、別の店でも爆発物が発見されており、ポルノ作品などを販売することに反感を持ったイスラム原理主義勢力の犯行との見方も出ている。
自衛隊の先遣隊は、視察や地元当局との協議に出かける時には、軽装甲機動車が最低1台は同行し、視察中も隊員が自動小銃を持って周辺を警戒している。しかし、今後活動が多岐にわたった場合、テロ以外の犯罪に巻き込まれる可能性も否定できない。武器の使用を含めた対応のあり方も今後の焦点となる可能性がある。
◇日本政府、情報収集急ぐ
政府は24日夜、陸上自衛隊の活動拠点となるイラク南部のサマワで警察官が銃撃され死亡した事件について、現地の治安維持を担当しているオランダ軍などを通じ情報収集を始めた。防衛庁幹部は同夜、「陸自先遣隊にオランダ軍からの情報収集を急がせている。物取りなのかテロなのか分からない」と語り、事件が旧フセイン政権残党などテロリストによる犯行なのかどうかを見極める必要があるとの考えを示した。また防衛庁に入った連絡によると、警察官は3人組に襲われたとの情報もあるという。
サマワの治安状況については陸自先遣隊の一部が23日に帰国し、「比較的安定」と報告したばかり。政府は今回の事件がただちに現地の治安悪化を示すものとはみておらず、26日に陸自本隊の派遣を決定する方針は変えていない。ただ、サマワでテロリストの活動が活発化すれば自衛隊の安全確保策の再検討を迫られる可能性があるほか、派遣への賛否が割れる国内世論への影響も予想されるため、事件の背後関係に注目している。
◇シート血まみれ、同僚「盗賊の仕業だ」
【サマワ(イラク南部)斎藤義彦】自衛隊先遣隊が派遣され「治安が比較的安定」なはずのサマワで24日、白昼堂々、警官が殺害された。警官の車のシートは血にまみれ、窓ガラスは粉々に砕け散り、襲撃の残忍さを物語る。フセイン政権崩壊後、サマワで警官が襲われて殺害されるのは初めてだ。「なんであんないいやつが」。同僚警官たちは驚きと怒りの表情を隠せないでいる。
市内のサマワ地方警察署前に止められた被害車両には、いくつもの弾痕が残る。運転席には血のりがべっとりとこびりつき、死亡したムサンナ・アリ巡査(28)の遺体の一部が飛び散っている。背後から10発前後を撃たれた模様で、座席後方の窓ガラスは粉々に砕けている。6発がアリ巡査に命中。即座に命を奪った。
警察に駆け付けた、いとこのラザク・ファエールさん(25)は「どうしてこんなことに。本当にまじめないい警官だったのに」と絶句した。
現場は閑静な住宅地。白昼、警察署長を送った後に襲うという、大胆な手口だった。
サマワから北部のバグダッドへの幹線道路は、トレーラーなどが襲われ、荷物が奪われる強盗の頻発地帯になっている。こうした強盗団が南下したのではないか、と同僚たちは話す。犯人はその場から逃走した模様だ。「問答無用の盗賊の仕業だ。必ず復しゅうしてやる」。同僚は銃を握り締め、唇をかんだ。
[毎日新聞1月25日] ( 2004-01-25-01:45 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040125k0000m030066006c.html