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米ホワイトハウス、同時テロ１カ月前の機密報告書を公表【産経新聞】
http://www.sankei.co.jp/news/040411/kok053.htm
１０日公表された、ウサマ・ビンラーディン氏のテロ脅威をめぐる機密の定例報告書（ＡＰ）
米ホワイトハウスは１０日、２００１年９月の米中枢同時テロの約１カ月前にブッシュ大統領に提出されたウサマ・ビンラーディン氏のテロ脅威をめぐる機密の定例報告書を公表した。
報告書は「ビンラーディンが米国本土攻撃を決意」と題し、米本土攻撃の可能性を指摘する内容で、８日の同時テロ調査委員会で宣誓証言したライス大統領補佐官（国家安全保障問題担当）の説明と食い違っており、政権側は今後厳しい追及を受けそうだ。
報告書は重要機密だが、同調査委の求めに応じ、異例の公開となった。
ライス補佐官は同調査委で、この報告書について「アルカーイダの活動の歴史的な記録」と証言していたが、報告書は、テロ組織アルカーイダが爆発物を使った攻撃に向け、工作員を米国に送り込もうとしていると指摘。米航空機ハイジャックなど米本土での新たなテロの可能性にも言及している。
報告書は０１年８月６日付で１ページ半。１９９７年以来、ビンラーディン氏が米本土でのテロ攻撃を画策し、９８年のアフガニスタンへのミサイル攻撃後は特にワシントンへの報復を望んでいたと明記している。
またライス補佐官は証言で、米国内のアルカーイダ組織存在の可能性について「覚えていない」と答えていたが、報告書はアルカーイダのメンバーが米国内に潜入し、テロ攻撃を支援できるよう組織化されていたと指摘している。（共同）
◇
米ホワイトハウスが１０日公表したテロ機密報告書の要旨は次の通り。
一、ウサマ・ビンラーディンは１９９７年以来、米国でのテロ攻撃を望んでいる。９８年のアフガニスタンへの米国のミサイル攻撃以降、ワシントンへの報復を求めている。
一、米国市民を含むアルカーイダのメンバーは何年にもわたり米国内に居住したり、米国に渡航している。メンバーは攻撃支援のため、組織を維持している。
一、ニューヨークにあるビンラーディンの下部組織がテロ攻撃に備え、イスラム系米国人の若者を勧誘していたとの９８年情報がある。
一、ビンラーディンが米当局に拘束されたアルカーイダ工作員救出のため、米航空機をハイジャックするとの報告もあるが確証には至ってない。
一、ただ、連邦捜査局（ＦＢＩ）の情報では、アルカーイダは最近、連邦政府ビルを調査するなど、ハイジャックや他の攻撃を準備していると思える疑わしい行動がみられる。
一、ビンラーディン一派が爆発物で米国を攻撃しようとしているとの０１年５月の情報を調査中である。（共同）
(04/11 11:57)
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