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3月26日 「沖縄の海兵隊」
沖縄が日本に返還されてから32年になるが、依然として人々の平均収入は最下位で、失業者も日本一である。政府は巨大な金を注ぎ込み、海岸線をコンクリートで埋め立てる公共事業を促進してきたが、金を手にするのは外部のゼネコンや利権政治家たちばかりで、沖縄の経済は一向によくならない。
逆に自然がどんどん失われ、沖縄の魅力が薄れるばかりだ。
いつまで経っても沖縄が自立できない大きな理由がもう一つある。それは、広大な土地を米軍におさえられ、仕方なしに基地経済に依存しているからだ。しかし、世界のどんな基地を見ても、それで経済が活性化している場所などない。
さて、ここで沖縄が変わるチャンスが出てきた。冷戦崩壊後、米軍は戦略の見直しを進めてきた。沖縄にいる主力部隊は、16000人の海兵隊だが、海兵隊そのものが、20年前のゲリラ掃討部隊で、今日の新しい脅威に対応できる軍隊ではない。これを削減したり、基地を移動したりする必要が出てきた。そもそも、これだけの海兵隊が沖縄にいる戦略的な意味はなかった。日本政府が思いやり予算をくれるから、財政的に楽だったということくらいである。
米政府内では、沖縄海兵隊を米軍へ戻すとか、グアムに移動させ、リストラする案が出ている。そうであれば、今こそ日本政府は、海兵隊撤退を要請すべきである。
それが実現すれば、沖縄米軍基地の75%が戻ってくることになり、「沖縄問題」は一挙に解決に向かう。私はこのことを川口外相に「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」で質問した。
ところが外相は、「海兵隊がいないと抑止力がなくなる」とトンチンカンな答弁をした。
海兵隊が沖縄にいても、戦略上は役に立たないという事実がまったく理解できていない。こんなレベルでは、日本の外交がバカにされるのも仕方がない。
中村敦夫