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油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案について(国土交通省) ※実質的な、特定船舶入港禁止法案?
http://www.asyura2.com/0401/senkyo2/msg/708.html
投稿者 エリヤ 日時 2004 年 3 月 09 日 16:03:01:bY4rr6bva7sJk
 

http://www.clb.go.jp/bk_law/159/index.htm

油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案について

  平成16年2月23日
<問い合わせ先>
海事局総務課企画室
(内線43386)
 外航課
(内線43332)
TEL:03-5253-8111(代表)

背景
 平成14年にスペイン沖で発生したプレスティージ号事故など、現在の国際基金による補償限度額を超えると見込まれる大規模なタンカー油濁事故が発生していることに鑑み、平成15年5月に追加基金の設立を目的とする「1992年の油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約の2003年の議定書」が採択されたことを踏まえ、同議定書に対応した措置を講ずるとともに、我が国沿岸では、タンカー以外の船舶による油濁損害の賠償や座礁した船舶の撤去が適切に行われない事故が発生していることから、新たに油濁損害の賠償等に係る保障契約の締結を義務付けることにより被害者保護を充実させるため、本法案を国会に提出するもの。

概要
(1)タンカー油濁損害に対する補償額の拡大
 タンカー所有者による賠償額及び国際基金による補償限度額を超えるタンカー油濁損害について、追加基金に対する被害者の補償請求権等を規定する。
(2)一般船舶(タンカー以外の船舶)の油濁損害・座礁船撤去等に対する被害者保護の充実
保障契約の締結義務付け
 国際航海に従事する日本国籍を有する一般船舶(総トン数100トン以上)及び本邦内の港に入出港等する日本国籍を有しない一般船舶(総トン数100トン以上)に対し、保障契約(燃料油による油濁損害及び座礁船舶撤去等の措置費用の支払をてん補する保険等)の締結を義務付ける。
保障契約を締結していない船舶に対する入港規制等
 保障契約を締結していない船舶について入港禁止等を規定するとともに、保障契約締結義務等違反が確認された場合の是正措置命令等や罰則を規定する。

(3)その他
 その他所要の改正を行う。

閣議決定日
 平成16年2月24日(火)
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提出理由

閣法第55号 閣議決定日 平成16年2月24日 国会提出日 平成16年2月24日 衆議院

油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案

 千九百九十二年の油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約の二千三年の議定書の実施に伴い、追加基金に対する被害者の補償請求権等を定めるとともに、一般船舶に係る油濁損害等の被害者の保護を図るため、一般船舶に対し一般船舶油濁損害等に係る保障契約の締結を義務付ける等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。
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油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案要綱

第一 題名
法律の題名を「船舶油濁損害賠償保障法」とすること。

第二 追加基金
一 この法律において「追加基金議定書」とは、千九百九十二年の油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約の二千三年の議定書をいい、「追加基金」とは、追加基金議定書第二条第一項に規定する二千三年の油による汚染損害の補償のための追加的な国際基金をいうこととすること。(第二条関係)
二 追加基金に対する被害者の補償の請求その他必要な規定を設けることとすること。(第三十条の二関係)
三 追加基金に関し、責任制限手続に係る必要な規定を設けることとすること。(第三十七条の二関係)

第三 一般船舶油濁損害賠償責任及び責任の制限
一 この法律において「一般船舶」とは、旅客又はばら積みの油以外の貨物その他の物品の海上輸送のための船舟類(ろかい又は主としてろかいをもって運転するものを除く。)をいい、「一般船舶所有者等」とは、一般船舶の船舶所有者及び船舶賃借人をいい、「一般船舶油濁損害」とは、一般船舶から流出又は排出された燃料油による汚染により生ずる我が国の領域内又は排他的経済水域内における損害等をいうこととすること。(第二条関係)
二 一般船舶油濁損害について、一般船舶所有者等は、連帯してその損害を賠償する責めに任ずることとすること。(第三十九条の二関係)
三 一般船舶油濁損害の賠償の責めに任ずる一般船舶所有者等の責任の制限については、責任制限法の定めるところによることとすること。(第三十九条の三関係)

第四 一般船舶油濁損害賠償等保障契約
一 一般船舶油濁損害賠償等保障契約が締結されていなければ、日本国籍を有する一般船舶(総トン数が百トン以上のものに限る。以下同じ。)は、国際航海に従事させてはならないこととし、日本国籍を有しない一般船舶は、本邦内の港に入港等してはならないこととすること。(第三十九条の四関係)
二 一般船舶油濁損害賠償等保障契約は、一般船舶油濁損害の賠償により一般船舶所有者等に生ずる損害及び港湾法その他法令の規定による一般船舶の撤去その他の措置に要する費用の支払により一般船舶所有者等に生ずる損害のいずれもてん補する保険契約又は担保契約とすることとすること。(第三十九条の五関係)
三 国土交通大臣は、一般船舶について、一般船舶油濁損害賠償等保障契約を保険者等と締結している者の申請があったときは、保障契約証明書に相当する書面を交付することとすること。(第三十九条の六関係)
四 保障契約証明書に相当する書面が備え置かれていなければ、日本国籍を有する一般船舶は、国際航海に従事させてはならないこととし、日本国籍を有しない一般船舶は、本邦内の港に入港等してはならないこととすること。(第三十九条の七関係)
五 一般船舶油濁損害賠償等保障契約に関し、その他必要な規定を設けることとすること。

第五 雑則
一 本邦以外の地域の港から本邦内の港に入港をしようとする特定船舶の船長は、あらかじめ、当該特定船舶の名称、船籍港、保障契約の締結の有無等を国土交通大臣に通報しなければならないこととすること。(第四十一条の二関係)
二 国土交通大臣は、その職員に、本邦内の港又は係留施設にある特定船舶への立入検査をさせることができることとすること。(第四十二条関係)
三 国土交通大臣は、特定船舶について第十三条等の規定に違反する事実があると認めるときは、当該特定船舶の船長又は所有者等に対し、保障契約の締結その他その違反を是正するために必要な措置等を命ずることができることとすること。(第四十二条の二関係)

第六 附則
一 施行期日は、追加基金に係る改正規定については、追加基金議定書が日本国について効力を生ずる日、一般船舶油濁損害賠償等に係る改正規定については、平成十七年三月一日とすること等とすること。
二 本法の施行に伴い必要となる経過措置を定めることとすること。
三 本法の施行に伴い必要となる関係法律の規定の整備を行うこととすること。

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