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(回答先: Re: 一貫して地方自治がないのが中国史の特徴では? 投稿者 スパルタコス 日時 2004 年 2 月 08 日 23:52:46)
スパルタコスさんの仰るとおり、中国においては欧州や日本のような封建制とよばれる地方自治の歴史が無く、皇帝一人が広大な領土を直接管理していた。皇帝は世襲制であるが皇帝の補佐をす官僚は九品中正、のちには科挙という試験で選ばれ一代限りであった。
日本や欧州の中世の時代と比較してみると、官僚が試験で選ばれ世襲でないということは大変先進的であると思います。しかしこの制度の欠点は広大な国土には必然的に存在する地域差、というものを無視した強引な国土統一という概念にあり、各王朝の交代に伴う内戦というものは壮絶で、30〜40%近い人口の減少や、戦いによる国土の荒廃によって食糧生産は極度に悪化しました。
中国といいますが、考えてみれば中華人民共和国、あるいは中華民国という名前自体がよく考えれば「世界の真ん中で華やかな共和国」ということで一般名詞ですね。辛亥革命後に、この一般名詞のような国名になって以降、皇帝に相当するような地位は原則世襲ではなくなる。
しかし受け継がれているのはあくまでも強引な国土統一の維持です。それによる民衆の疲弊は王朝時代のそれとかわらない。始皇帝の郡県制という制度は世界的にも特異な感じはしますが、考えてみればメソポタミア文明とかバビロニアとかの古代中東文明は「王の目」「王の耳」といった皇帝の中央集権の補佐官みたいな存在がいました。郡県制を持ち込んだ秦の贏一族は中東発祥だったのでしょうか?