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(回答先: 北朝鮮問題:単独経済制裁のための外為法「改正」 6カ国協議の国際合意に反する[しんぶん赤旗]【北朝鮮制裁は明示された意図だが法は一般論で自動発動でもない】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 30 日 14:44:55)
日本独自の判断で北朝鮮などへの経済制裁を可能にする外国為替・外国貿易法(外為法)改正案が29日に衆院を通過し、来月6日にも成立する見通しとなった。
これにより、北朝鮮に対する「対話と圧力」路線の「圧力」部分が強化される。政府は、実際の制裁発動には慎重で、当面は「外交カード」として北朝鮮との駆け引きに活用したい考えだ。
◆カード
「昨年の日米首脳会談で、『対話と圧力』の北朝鮮外交を決めた。これが6か国協議や北朝鮮の対応の変化につながったとすれば、方針が間違っていない証左だ」
自民党の安倍幹事長は29日の自民党内閣・国土交通・外交合同部会で、外為法改正案による「圧力」強化の必要性を強調した。
改正案は、国連決議や複数国の合意を前提とした経済制裁を、「我が国や国際社会の平和や安全の維持に特に必要がある」と政府が判断した場合、日本単独で発動できるとしている。
改正案作成は、山本一太参院議員、水野賢一衆院議員ら自民党若手6議員が2002年末に結成した「対北朝鮮外交カードを考える会」が主導してきた。議員立法には、「北朝鮮が抗議しても、政府と議員活動は別だと反論できる」(政府関係者)ように、政府と役割分担する狙いがある。
財務省などによると、日本から北朝鮮への送金は、届け出分だけで年間約40億円に上る。提案者の1人の渡辺周衆院議員(民主党)は「制裁は北朝鮮経済に大きな打撃となる」と語るが、第三国経由の送金や貿易は規制できない難点もある。
改正案が成立しても、政府は直ちに制裁を発動することは考えていない。
福田官房長官は29日の記者会見で、「外交的ツール(手段)が増え、政策選択に有効」と改正案を評価しながらも、「今すぐ制裁をやるのではなく、今後、北朝鮮が事態を悪化させれば米韓などと連絡を取り、対応する」と制裁発動には慎重姿勢を示した。政府は、制裁発動の具体的なケースとして、北朝鮮による弾道ミサイル発射や核実験などを想定している。
対北朝鮮制裁法案では、このほか、29日の自民党合同部会が、万景峰号などを想定した「特定外国船舶入港禁止法案」の要綱を了承し、今国会提出へ具体的な条文作成に入った。
◆6か国協議
政府は、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の次回会合の2月開催を目指す中、外為法改正案による日本の「圧力」強化策に対する北朝鮮側の出方を注視している。朝鮮中央通信は28日、外為法改正案を「核問題の平和的解決に重大な難関を作る」と非難しており、北朝鮮が今後、日本への反発を一段と強める可能性もあると見ている。
日米韓3か国は21、22の両日、ワシントンで開いた外交当局の局長級協議で、6か国協議の次回会合について「前提条件なしに早期開催を目指す」方針で一致。北朝鮮の要求する「核開発凍結の代償としての経済支援」などには応じず、「完全かつ不可逆的で検証可能な核廃棄」を求めることを確認した。
また、北朝鮮で記念行事などが行われる金正日総書記の誕生日(2月16日)の前後などを除外しつつ、次回会合の2月開催の可能性を検討したという。
日米韓が、議長役の中国が主導していた事前の共同文書案作成には応じず、次回会合の「前提条件なしの開催」を目指すのは、「事前に共同文書案の内容を協議すれば、結果的に、北朝鮮が、次回会合への出席自体を『外交カード』にすることを認めることになる」(外務省筋)ためだ。
日米韓のこうした方針については、「中国もロシアも了解している」(外務省幹部)という。
このため、次回会合の日程を確定するには、「協議の参加自体には前向きだが、一定の見返りを求めている」(外務省筋)北朝鮮の出方が焦点となっている。
(2004/1/30/00:31 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20040129i312.htm