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本音のコラム(47回目)2004年1月22日付
日米同盟の呪縛
洋の東西を問わず、人は”呪縛”の中で生きるのが好きなようだ。かつてこの国には「お国のため、天皇陛下のため」という民衆がいる一方で「労働者の祖国ソ同盟(旧ソ連のこと)を守れ」という主義者達がいた。双方とも呪縛された精神でその構造としては同じものであった。
たしかに呪縛されて生きれば思考を停止しても苦にはならず、精神的には不安のない安穏な日々を過ごせる。しかし、時代はこうした呪縛からの解放を求めるようになり、多様な生き様が共生するという、ある意味では「不安定」な方向へと進みつつある。しかしこれは極めて自然な傾向である。
一方、小泉純一郎氏は呪縛による精神の安定が未だにお好みのようである。イラク派兵をめぐる昨年の国会で「日米同盟を否定し、わが国の政権を担うことは不可能」という主旨の発言を繰り返した。
他国との関係が自国政府の成立の絶対条件とするこの恐るべき逆説は、つまるところ「独立放棄宣言」である。そもそもこうした呪縛された精神と思考から生まれてくる事態は、歴史に逆行することとなるだろう。アメリカの奴隷たることを拒否し、日米同盟の呪縛から解放された自由な精神に立ち返ったとき初めて対等、平等、互恵の関係に基づく新しいアジア像が見えてくると確信している。今、求められるのは、日米同盟無きアジアではないだろうか。
http://miyazakimanabu.com/archive/honnecolumn/tks047.htm