現在地 HOME > 掲示板 > 政治・選挙2 > 201.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
19日衆参本会議で行われる外交(川口順子外相)、財政(谷垣禎一財務相)、経済(竹中平蔵・金融経済財政担当相)の各演説の要旨は次の通り。
◇外交
イラク復興は国際社会の緊急の課題。国益に直結する復興への貢献は日本外交の責務。生活基盤再建に重点をおき、迅速な支援を実施する。自衛隊による着実な支援も重要。安全確保に万全を期し、支援目的をアラブ諸国民に理解してもらえるよう広報活動に力を入れる。
中東和平問題の解決が不可欠。イスラエル・パレスチナの信頼醸成会議開催を目指し、対パレスチナ支援を強化する。
北朝鮮問題は最重要の外交課題。平壌宣言に基づき拉致、核、ミサイルなど問題の包括的解決を目指す。米韓との連携を堅持し、北朝鮮に核開発の放棄を求め、拉致問題解決に全力を尽くす。
「テロとの戦い」は引き続き深刻な挑戦。不法出入国防止のため生体情報で本人確認できる旅券の05年度中の導入を目指し、途上国のテロ対処能力向上のための支援を強化する。
国連改革に実質的成果が得られるよう努力し、安保理が改革された際には常任理事国として責任を果たす。
2国間や地域的な経済連携を推進。メキシコとの交渉の早期妥結に取り組み、韓国、タイ、フィリピン、マレーシアとの交渉を進める。
日米関係を一層強化し、沖縄の負担軽減に努力する。今年前半にロシアを訪問し、四島帰属問題解決と平和条約締結のため交渉を続ける。
◇財政
日本経済は長期的な低迷の中でも、政府・民間の改革への取り組みによって明るい兆しがみられる。この景気回復の動きを、民間需要主導の持続的な経済成長につなげるためには、経済の活性化、将来世代に負担を先送りしない持続可能な財政の構築などを総合的に進めることが重要だ。
財政状況は、04年度末の国債残高が483兆円に達する見込みであるなど、世界の先進国中、最悪の水準となっている。04年度予算編成については、歳出改革路線を堅持し、一般会計と一般歳出を実質的に前年度の水準以下に抑制。国債依存度は前年度と同水準の44.6%となった。来年度予算は、基礎的財政収支黒字化に向けて、一つの手がかりとなると考えているが、財政が危機的状況にあることに変わりはない。今後も手綱を緩めず、財政構造改革に向けた不断の努力を重ねる。
補助金、地方交付税、税源移譲のあり方に関する三位一体の改革では、補助金1兆円について廃止、縮減などの改革をしている。交付税は、地方歳出を徹底して見直し、地方の財政運営に配慮しつつ総額を抑制。さらに、廃止補助金の対象事業の中で、引き続き地方が主体となって実施する必要があるものは、国の所得税収の一部を地方へ譲与することにより税源移譲を行う。地方自治体も、歳出の一層の見直し、効率化に積極的に取り組むよう要請する。
◇経済
小泉内閣は明確な指針の下に経済財政を運営してきた。徹底した構造改革で経済を活性化し、需要面にも十分目配りしつつ、歳出拡大を食い止めることで中長期的な観点から財政の健全化を目指すというもの。これは極めて困難な狭い道だが、それ以外に方策はない。政府の構造改革と民間の努力により、景気と財政健全化が両立する新しい姿が現れ始めた。小泉内閣は断固とした決意で改革路線を加速・拡大していく。
今後の更なる課題の第一は、デフレ克服に向けた政府・日銀一体となった取り組みの強化。強固な金融システムの構築と金融政策の波及メカニズムの強化などを通じ、資金供給が拡大していくことが重要だ。第二は「民間にできることは民間に」「地方にできることは地方に」の徹底。出始めた改革の芽を地域と中小企業に浸透させ、雇用環境の一層の改善を図っていく。第三は、国民の安心と生活の安定を支える社会保障制度の確立。家計・企業・財政が負担に耐えられる水準に社会保障負担を抑制することが重要だ。
今年、経済財政諮問会議では、経済の面で「この国のかたち」を問い、さらに大きな制度改革に取り組む。規制改革や官業の民間開放を抜本的に推進し、官業改革の本丸である郵政民営化について、幅広い国民的議論を行う。
[毎日新聞1月19日] ( 2004-01-19-15:53 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20040119k0000e010074001c.html