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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040214-00001046-mai-soci
ご近所の目で犯罪が減った!?――。警視庁新宿署と新宿防犯協会(伊藤正徳会長)が昨年11月に、空き巣やひったくり被害の多い地区に設置した新しい看板が効果を上げている。これまでの注意を呼びかける文言から、地域の防犯意識の高さをアピールする文言に変えた。「ここは住民の目が厳しい」と思わせて犯行を思いとどまらせる「心理作戦」を狙ったもので、「うちの近くにも置いて」との声も上がり、空き巣やひったくりの発生件数が大幅に減っている。
これまで同署などがJRや地下鉄の駅に掲げてきた垂れ幕は「帰宅途中のひったくりに注意!」という呼びかけ型だった。署では新たに通行人だけでなく、犯人にも訴える“一石二鳥”の文言を検討し「『ひったくり(空き巣)犯人』を逮捕! ご協力ありがとうございます でも『まだまだ』ご注意を!」と、住民の協力が犯人検挙に結び付いていることを訴える文言を採用した。被害の多い管内の新宿区新宿6、7丁目、北新宿、大久保などの各地区に計80枚を立てた。
同署によると、看板を立てた地区の中で最も被害の多かった大久保地区では、看板設置後の昨年12月から今年1月の侵入盗(空き巣、事務所荒らしなど)認知件数は、前年の16件から0件に、ひったくりも7件から0件に減った。
防犯パトロールを12年以上続けている大久保・百人町環境浄化対策協議会事務局長で、新宿防犯協会副会長の本堂正樹さん(56)は「犯人よけ効果を期待して『うちの近くにも付けて』という声が出るほど評判がいい。地域の人が以前より防犯意識を持ってくれるようになった」と話す。
横山利雄署長は「新看板が示す通り、地域の人と警察が一体となって、安全で住みやすい街づくりをしていきたい」と話している。【鈴木泰広】(毎日新聞)
[2月14日15時3分更新]