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エンセンさん、週刊ポストの記事は、体液の問題も含めて期待はずれでした。
ウリにしている元東京都監察医務院長・上野正彦氏の分析も、報道レベルの情報を基に推論したものという感じです。
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「週刊ポスト2・20」
見出し部:「茨城大 美人女子大生「全裸」殺人事件」
「元東京都監察医務院長の上野正彦氏が徹底分析」
リード:「変わり果てた姿で発見された美人女子大生。だが、ものいわぬその亡骸は、犯人を照らし出す様々なメッセージを発している。2万件以上の検死・解剖を手がけてきた元東京都監察医務院長の上野正彦氏が、犯人の動機と素性に迫る。」
記事部:※ これまでの転載ネタとかぶる内容は省略します。
「携帯と財布を残したまま外出
茨城県美浦村の清明川河口で、無残な姿で発見された茨城大学農学部2年生・原田実里さん(21)は、歌手の華原朋美に似ていると評判の美人だった。
「農学部の女子大生の中での人気はダントツでした。きれいで、オープンな性格でしたからね。男子学生に対しても、自分から積極的に“元気!頑張っている!”とかって声をかけていくんです。だから、ボーイフレンドも多かったですよ。といっても、彼女は、真面目な性格で、いい加減なつきあいは絶対にしないタイプ。お酒もいける口で、今度一緒に飲もうねといっていたんですが・・・」(茨城大の友人)
<中略>
遺体の近くには、原田さんのはいていた黒いジャージーが岸にひっかかるような状態で見つかり、それには少量の血がついていた。
捜査関係者がいう。
「遺体の状態はとにかくむごいのひと言。直接の死因は、頚部圧迫による窒息死です。その後、鋭利な刃物で胸から腹にかけて20センチほど切られていた。さらに、首の部分の損傷がひどい。ちょうど男性なら喉仏の下にあたる部分がざっくり刃物で抉られていて、首の約3分の1が切られていた状態だった。また、両手、両足には皮下出血が見られる」
自宅アパートを出てから変わり果てた姿で発見されるまでに何が起こったのか。そもそも、一緒に寝ていた男子学生に声をかけることもなく、外出した経緯からが謎だらけなのである。
まず、視力0.1の禁止にもかかわらず、コンタクトレンズも眼鏡も部屋に置いて外出している点。さらに、携帯電話や財布も残されたままだった。
島嶼、アパートから消えていた自転車は、2月4日、アパートから直線で約2.4キロほど離れた空き地に放置されていたのが見つかった。そこまで、原田さんは自転車を漕いでいったのか?暗闇の中、視力0.1で自転車に乗ることができるのか?
捜査本部は、連日、100人近い陣容で捜査に当たっている。
「警察は、外出時の様子から、原田さんが遠出するつもりはなかったと見て、まず、知人関係の線を重視しているようです。また、発見当時裸足だったこと、現場に残された血液が少ないことから、別の場所で殺害され車などで運ばれたと見ている。当日、現場近くに白いワンボックスカーが止まっていたとの、目撃情報もあります」(地元紙記者)
遺体内から採取された体液
さらに、捜査本部が注目しているのが、前述した遺体の状態。現在、司法解剖の結果に基づいた分析が進められているが、捜査本部の置かれている茨城県警江戸崎警察署の白石忠次長は、次のようにいう。
「あらゆる可能性を検討し、遺体から体液を採取して分析中です」
その体液及び血液のDNA判定の結果次第では、犯人につながる有力な証拠になりえる。
これらの状況を踏まえたうえで、現職時代、2万体に及ぶ解剖・検死を手がけた元東京都監察医務院長の上野正彦氏は、まず、今回の事件が「暴行目的」であった可能性を指摘する。
「このケースと非常に似ていると感じたのは、以前、私が取材した静岡県三島市の女子短大生焼殺事件(02年1月)です、この事件では、暴行目的の男がたまたま道で出くわした短大生を自転車ごと連れ去り、車に監禁したうえ、事件発覚を恐れて焼殺した。
被害者に行方不明になる前兆がなかったこと、乗っていた自転車が事件発生当時には見つからなかったことが共通しています」
三島の事件では、犯人が被害者の自転車を川に捨てていたが、今回のケースでも自転車は原田さんの生活範囲から離れた場所から発見されている。そのため、犯人が置いた可能性が高いと見られている。
また、暴行の可能性は遺体の状況からも濃厚という。
「今回の被疑者の両腕、両足には皮下出血があったということですが、これは暴行された遺体によく見られる特徴です。暴行目的の犯行の場合、相手の体を押さえつけるために、被害者の手足を力づくで押さえつけるため跡が残り、皮下出血を生じる例がほとんどなのです」
首を圧迫して胸や腹、首をメッタ刺しにしている残忍な手口から、怨恨の可能性も指摘されたが、今回の事件のようなケースの場合は、逆に怨恨の可能性は低いのだと、上野氏は解説する。
「怨恨の場合、強烈な殺意があります。“相手を許せない”と逆上して殺害しようとするわけですが、この場合は“いかに相手を殺害するか”という点に集中し、じっくり傷をつけていたぶってやろうという余裕はないものです。相手を殺害した後は、早く、死体から逃げたいという例が多い。私が担当した例から見ても、メッタ刺しの場合、怨恨だった例は意外に少ないのです」
「犯人は気の弱い性格だ」
では、遺体の状況から読みとれる犯人像はどうか。
上野氏は、今回のように複数の傷があるようなメッタ刺しの遺体の場合、犯人は非力であったり、気の弱いせいアックである場合が多いという。
「私が、司法解剖した例ですが、主婦が首から胸、腹と20数か所ナイフで刺され、出血多量で死亡するという事件がありました。当初は、屈強な犯人による犯行といわれていましたが、遺体を検死した結果、主婦より非力な人物による犯行ではないかと直感した。 犯人が気の弱い性格だったり、非力な場合、相手を倒しても“もし、相手が起き上がったら、自分がやられてしまうかもしれない”と恐怖感におののき、何度もとどめを刺してしまうものです。件の主婦殺人事件では、夫の愛人による波高でした。
原田さんの事件でも、少なくとも犯人は気の弱い性格であると推定できます」
また、死体遺棄現場かも様々なメッセージが発せられている。上野氏によれば、犯人は自分の生活環境から極力離れた場所に死体を遺棄する特徴があるという。
「私はいつも、“山を熟知しているものが殺人を犯した場合、遺体を海に捨て、逆に海を熟知しているものは、山に捨てに行く”といっています。
たとえば、平成11年に起こったスポーツインストラクターバラバラ殺人事件では、胴体は山で、腕は海で発見されました。この情報を聞いただけで、私は“犯人は都会育ちの人物だろう”と分析しました。実際、この事件では都会育ちの大学生が犯人だったのです。
誰もが自動車を持っているわけではなかった一昔前なら、死体は犯人の身近な場所に隠すしかなかった。ところが、今では車で死体を遠くまで運べますから、犯人は自分に関連する場所は避けようとするのが常なのです」
今回の事件では、遺体が運搬されている可能性も指摘されている。犯人は、生活圏も生活スタイルも川とは無縁の人物ではないか、というのが上野氏の分析である。
それにしても、原田さんが何も持たずに部屋から出たのはなぜなのか。事件の謎は深い。原田さんのご冥福を心から祈りたい。」
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★ 上野氏の思い込みの強い分析に少しショックを受けました。
「強姦説」
両腕・両足に皮下出血があるという報道と、江戸崎警察署の白石忠次長の「あらゆる可能性を検討し、遺体から体液を採取して分析中です」というコメントから、暴行の可能性が濃厚とは判断できないと思う。それは、あまりにも被害者が殺される直前の状況を考慮しなさ過ぎるものである。
被害者は死の直前まで性的な関係があると思われる相手と一緒にいたのだから、精液などが身体のどこかに付着している可能性もあれば、合意のセックスの過程で皮下出血するような圧迫が加わることだってないとは言えない。
また、「遺体から体液を採取して」というのも膣内の精液を指すとは限らない。被害者自身の体液かもしれない。
警察からそこまでのコメントを手に入れているのなら、「精液が残っていたのかどうか」くらいは確認すべきだろう。
もちろん、被害者の遺体に精液が残っていなかったと主張するわけではなく、精液が残っていたのなら、「転寝クン」のものかどうかのチェックが行われたはずだ。
「転寝クン」のものではないとは判断できない(精液は「転寝クン」のものと推定される)なら「転寝クン」の白黒は不明で、「転寝クン」のものではないと判断されたら(精液は「転寝クン」以外のものと推定される)「転寝クン」は白に近づくことになる。
第三者による強姦・殺人だったかどうかは検死でわかることだから、その結果を確認するしかない。
「三島事件との類似性説」
自転車がなくなり後で見つかったからというだけで、三島短大生焼殺事件との類似性説が出てくるのもわからない。
今回の事件では、被害者が実際に自転車に乗っていたかどうかさえ未確定である。
「気の弱い性格説」
度を超えたメッタ刺しが、気の弱い人の犯行でよく現れるとは聞いているしそうも思うが、それは、相手が死んだかどうかも確認しないまま必死になって刺し続ける行為であり、今回のケースとは話が違う。
今回は、刃物を使わず絞殺し、死後に刃物を使って遺体を傷つけているのである。
死後に付けられた傷も、メッタ刺しと呼べるような数ではなく、大きさや深さが特徴となっているものである。
提示した上野氏への疑念はどれも、結果的にそうであるかもしれないが、上野氏の説明では納得できないという意味で批判したものです。