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本音のコラム(48回目)2004年1月29日付
敗北宣言
警察庁は、今国会で「暴力団」員による不当な行為の防止等に関する法律(暴対法)の改正案を提出すると発表した。内容は「暴力団」の抗争時における市民の巻き添えについての民事的責任を組長に及ばせるというものである。
ところで一九九二年三月、暴対法が施行された。この法律はその後、八回の改正を経て現在に至っている。
しかし、この法律が目的とする「暴力団」の規制は全く果たせなかった。むしろ施行当時よりも「暴力団」の勢力は増大しただけではなく、大組織への寡占化が進み、さらに最近では外国人マフィアとの連携も強まり、もはや警察力の及ばない存在となったというのが偽らざる現状である。原因は、この法を運用する側である警察の混濁にある。
例えば「暴力団」が資金源としていたパチンコの景品買いという行為を規制した際、その行為を警察官OBに引き継がせた。形を変えて自らの管理化に置いてしまったのである。取り締まる側が取り締まられる側と同じことをするという混濁がここにある。これがこの法が失敗に帰した原因である。今回の改正案も、その組長に財産がなければ何ら実効性がないというお粗末なものだ。
「暴対法」は失敗だったと認めざるを得ないものの、手にした既得権益を守ることしか警察庁は考えない。そのための精一杯のパフォーマンスであるこの改正案は、警察の敗北宣言である。
http://miyazakimanabu.com/archive/honnecolumn/tks048.htm