岡山県倉敷市の県営住宅で２００２年９月、１１歳の少女が餓死した事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の無職飯島由美子被告（５２）の控訴審判決が２８日、広島高裁岡山支部であった。

　安原浩裁判長は、懲役２年４月の１審・岡山地裁判決を破棄し、改めて懲役２年４月、執行猶予４年を言い渡した。

　判決によると、飯島被告は、２００２年６月下旬、無職男性（７９）の部屋に同居したが、男性が７月に入院し、金がなくなったため、少女に十分な食事を与えられなかった。少女は飢えと暑さで衰弱、治療を受けさせるなど必要な措置を取らず、わずかな食べ物や水分を与えるだけで放置し、９月１０日ごろ、餓死状態で衰弱死させた。

　控訴審で、弁護側は「被告人自身も飢餓状態にあり、死を覚悟していた。事件当時、刑事責任を問える心理状態ではなかった」と量刑不当を主張していた。

(2004/1/28/13:55　読売新聞　無断転載禁止)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040128i406.htm

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