現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件11 > 113.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 福岡一家殺害:魏被告再逮捕 遺族らの悲しみ癒えず [毎日新聞]【遺族が「事件には不明な点が多く決着が付いたとは言えない」と】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 08 日 20:36:08)
「黒幕必ずいる」…博多殺人、遺族再捜査要請 --- “金目当て”の動機に「納得できない」
「納得できない」「再捜査を」−。昨年6月、福岡市東区で起きた衣料品販売業、松本真二郎さん=当時(41)=一家4人殺害事件は、元専門学校生ら中国人3人による金品目的の強盗殺人で結末を迎えた。ベンツだけで金持ちと判断し、わずか現金4万円のために家族を皆殺し…。残忍な犯行に3人を駆り立てた動機は、あまりに稚拙で単純。強い怨恨(えんこん)がにじむ事件に、「黒幕説」を信じていた遺族からは、「裏で指示した人間がきっといる」と再捜査を望む声が上がった。
魏容疑者
【生活が厳しく…】
福岡県警東署捜査本部は8日、元専門学校生の魏巍容疑者(24)=別の強盗罪などで公判中=を再逮捕した。
事件直後に帰国し、中国公安当局に拘束された元就学生の王亮(21)、元私大生の楊寧(23)の両容疑者は今後、同容疑で書類送検する。中国で代理処罰される。
魏容疑者の「生活が厳しく、金のためにやった。申し訳ない」という供述通りに、動機は生活費に困窮した末の犯行と断定された。
【残虐性】
殺害の経緯からは、3人の残虐性が浮かび上がる。
3人が松本さん一家を狙った理由は、楊容疑者が松本さん宅前を通った際、ベンツがあるなど「お金を持っていると思った」からだった。
具体的に計画が固まったのは事件直前の昨年6月中旬ごろ。数回下見を繰り返し、子供を含む4人程度が暮らしていると認識、魏容疑者は「当初から全員を殺すつもりだった」という。
同6月19日夜、1階和室の窓が無施錠だったため、そこから侵入した3人は、千加さん=当時(40)=と海君=同(11)=を絞殺した上、ひなちゃん=同(8)=にナイフを突き付け、帰宅した真二郎さんを脅し現金4万円などを奪った。
松本さんは「娘を何とか助けてもらいたい」と、帰宅した玄関で土下座して涙を流しながらひなちゃんの助命を求めたが、松本さんの前でひなちゃんの首を締め、左右から2人がかりで松本さんの首をひもで縛り上げた。
【暴力団の影】
松本さんはBSE(狂牛病)問題で経営していた焼き肉店を閉め、ヤミ金融やフーゾクの「デリヘル」といった裏社会にも手を染めていた。周辺には暴力団関係者の影がちらつき、金銭をめぐるトラブルも抱えていた。
捜査本部は当初、一家に深い恨みを持つ人物の関与を疑い、松本さん周辺の関係者を洗う「カン」の捜査に150人の捜査員を投入してきた。
魏容疑者ら3人の犯行が明らかになり、「金目当ての犯行。誰でもよかった」という供述も得られた。
だが、松本さん宅で犯行当夜、目撃された中年女性や福岡県久留米市での駐車場に松本さんのベンツを捨てたことなど、土地カンや人脈のない3人の犯行では説明できない疑問も多かった。
捜査本部では魏容疑者らが密航組織「蛇頭」や中国マフィアなど裏社会からの家族への報復を恐れた口裏合わせの疑いもあるとみて、慎重に供述の突き合わせを進めた。だが、3人から供述は得られなかった。
【納得できない】
事件から7カ月ぶりの解決。容疑者逮捕の一報を待ち望んでいた遺族からは、あまりに単純な動機に「納得できない」との声も漏れた。
千加さんの父で、福岡市博多区に住む梅津亮七さん(77)宅には8日夕、東署の那須照弘署長が訪れた。位牌(いはい)に「無念だったでしょうが、安らかにお眠りください」と報告、千加さんが好きだった花のカサブランカを供えた。
遺族は「金目当てというだけで、いきなり上がり込むのは納得できない」と涙したという。
松本家で5年ほど前まで家事を手伝っていた西山ミドリさん(73)も「釈然としない。4万円しか取ってないし、真二郎さんがいないのに帰宅を待って襲うとは…」と表情を曇らせた。
【捜査陣の苦悩】
「一番苦しかったのは、王亮、楊寧両容疑者が中国に帰ったのを知った時」。那須署長は8日、半年以上に及んだ捜査を振り返った。
王容疑者ら2人の帰国した後の昨夏は「犯人側の実態も背景も何も分からない状態」(那須署長)で、捜査陣の焦りはピークに達した。
だが、その後の中国側との捜査共助は、悲惨な事件解決を目指す県警に大きな力となった。
那須署長は訪問した遺族の前で、こう約束したという。
「未解明の部分は徹底して捜査する」
ZAKZAK 2004/01/09