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インターネットなどを利用した銀行口座の売買が横行している。本人確認法によって銀行のチェックが厳しくなったことから、知人に口座開設を依頼し、通帳や暗証番号を買い取る。「実名口座」の売買を規制する法律はなく、「法律に触れない」をうたい文句に客を集め、1口座数万円で売りさばかれている。
こうした口座はヤミ金融の集金や、「オレオレ詐欺」での振込先に悪用されるため、捜査当局は売買目的で口座を開設したグループを詐欺で立件するなど、摘発に乗り出した。
「口座」「売買」などのキーワードでネットを検索すると「銀行口座売ります」といった掲示板がいくつも登場する。相場は1口座2万〜3万円。メールで連絡を取り合って内金を払うと、郵便局留めで通帳・キャッシュカード・印鑑・暗証番号の「4点セット」が送られて来る。現金と引き換えに直接受け取る方法もある。
偽名を使って口座を開設した場合、刑法の有印私文書偽造罪に問われる。本人確認法で、銀行も他人名義での口座が開設されていないかチェックすることが義務付けられているが、売買自体は禁止されていない。こうした第三者名義の口座はヤミ金事件などでの現金振込先として悪用されるケースが多く、大分県警は昨年12月、オレオレ詐欺の犯行グループに銀行口座を売った長崎や大分県内の男4人を詐欺罪で逮捕、起訴した。最初から販売する目的で通帳やカードを銀行からだまし取った容疑で、警察庁によると、実名の口座売買に詐欺罪を適用したのは全国初という。
口座売買の横行を受けて全国銀行協会は昨年12月、ホームページに、売買や貸し借りが確認された場合は「口座のご利用を禁止させていただいたり、解約させていただく」と明記した。通帳の譲渡は各銀行の預金規定で禁止しているが、「銀行の外で相対で取引されるとチェックは難しい」(銀行関係者)という。別の都銀関係者は「自分の銀行を『どんどん利用して下さい』とPRしているのに、開設時に『譲渡目的ではないでしょうね』とは聞きにくい」と、チェックの難しさを漏らす。
一方、捜査の過程で事件に使われた疑いのある口座を見つけると、警察は銀行に対し、取引停止を求めるが、「『勝手に口座を凍結すると利用者から抗議を受ける』などと、なかなか応じない銀行もある」(警察庁幹部)と指摘する。
[2004-01-05]
http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200401/05/6.html