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<電脳人> ITとサイバー戦争【東京新聞】
安保 克也
http://www.tokyo-np.co.jp/00/dgi/20040603/ftu_____dgi_____002.shtml
先日、衆議院憲法調査会(中央公聴会)に公述人として出席、二十一世紀の新しい戦争に対応するためには憲法改正が必要であると主張した。サイバー戦争に関して、国防認識を正しくしてほしかった。
情報技術(IT)が進歩し、戦争の形態が大きく変わった。ステルスウイルスなどで国の防衛システムを攻撃できる一方、誤情報のばら撒(ま)きもできる。議員からは「まるでSF小説のようで驚いた」と言われた。それを聞いて公聴会に参加した目的を達したような気がした。
ITに理解がある議員はまだ少数で、想像を超えるような近未来の国家像を彼らに持つことを求めるのは無理があるのかもしれない。だが、あと数年もすれば民意も大きく変化し、新しい国家像を求める声が高まるかもしれない。新人類と呼ばれた世代が中核となりつつある昨今、今度はその新人類に代わって、携帯電話やインターネットを利用するのが当たり前の電脳世代が社会を担うのだ。
二十一世紀の戦争は、われわれがこれまで思い描いていたような戦争ではないことに早く気がつくべきだ。ITという素晴らしい技術が、戦争や犯罪などの道具に転用される危険性がある。だが、それ以上にITはわれわれの社会生活に利便性を与える。そのような素晴らしいITをどう活用するのか、という国家戦略を国会議員らに感じられなかったことは残念だった。
現実のハイテク社会の進歩から目を背けることは、現実からの逃避でしかない。いまの国会議員は、果たしてわれわれ国民を幸福に導くことができるのであろうか、と感じたのである。
(あんぼ・かつや=日本電子専門学校講師)