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(回答先: インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集【現状の方はもっと先に行っている気がする、、、】 投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 6 月 12 日 11:35:47)
少年犯罪の心理学 長崎小6女児殺害事件の犯罪心理2 ネット書き込みトラブルの心理
http://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/syounen/2004/sasebo2.html
2004.6.2 第二報
被害者と加害者は、同じバスケット部に入っていました。加害女児は、身柄を拘束された後、「ごめんね、ごめんね」と涙ぐんでいました。6年生は事件後5時間の事情徴収を受けました。事件発生の7時間後、被害者の父親は記者会見を開きました。
「インターネット(チャット)上で、自分のことについてAさんが書き込んだ内容が面白くなかった。いすに座らせて切った。殺すつもりだった」と供述をはじめています。
「態度が生意気だったので、呼び出して、首を切りつけた」とも供述している」とも供述しています。
県警は、このチャットのトラブルが事件につながったとの見方を強めています。
児童相談所は2日、加害者の女児を家裁に送致しました。家裁は「観護措置」により、女児を長崎少年鑑別所に収容することにしました。
観護措置:少年(少女)の処分を適切に決めるために、その心身の状況を詳しく調べるため、少年を少年鑑別所に送致し、心理学や医学など科学的な検査等を行うこと
ネット書き込みトラブル
ネット上では、感情が一気に大きくなることがあります。激しいけんかになることもあります。
面と向かっては言えないことでも(電話でも言えないことでも)、ネット上では言ってしまうこともあります。実際に会って話すときには、たとえば、口論するときですら相手の話に「うなづく」ことがあります。この「うなづき」は、相手の感情を和らげる効果があります。
また、実際に会って話すとときには、相手の感情の変化や声の調子の変化から、相手が気を悪くしていることがわかります。そうすれば、当然こちらの話し方もおだやかな方向へ変化します。
ネット上ではそうはいきません。
手紙も、文字のやり取りだけですが、ポストに投函するまでに手間と時間がかかるために、感情が和らぎます。しかし、ネットでは、感情が和らぐ暇がありません。
ところで、私も仕事上では同じ職場の人ともメールの交換をしますが、すぐそばにいる人と、ネットでおしゃべりを楽しむことはしていません(中年の感覚でしょうか)。ところが、若者達は友人達と盛んにメールの交換をしています。1日の平均メール数は、20通とか。
小中学生も、同じクラスの友達と、帰宅後にチャットを楽しんでいたりします。今回の事件では、具体的なことはわからないのですが、ネット上で何かトラブルが起きたようです。これが、ネット上の匿名の世界の出来事であれば、ネットの接続を切ればそれで終わりです。しかし、学校の友人同士では、簡単に関係を切ることはできません。
仲直りする力もなく、関係を切ることもできなかったとき、相手を消してしまおうと思ったのでしょうか。
さて、急激に普及したネット環境ですが、私たちはまだ、ネットのコミュニケーションに慣れていないのです。子ども達にに教えるべきことは、パソコンの仕組みやソフトの使い方だけではないはずです。
当サイト内の関連ページ
インターネット心理学(ネット上の燃える恋愛、高まる敵意)
被害者の父親
フジテレビ「とくダネ!」に出演しましたが、控え室で、ある出演者が語っていました。
「お父さんの記者会見を見て、自分の場合だったらどうだろうと想像してしまった。自分も普段ニュースを扱っている者として、記者会見を開くことになるだろう。しかし、きっとあのお父さんのようには、きちんと話したり、できないだろうなあ。」
子どもを失った親の悲しみ。それはどんなに大きいことでしょう。私も、スタジオでVTRを見ながら、胸が震えました。
辛いことが起こった時には、悲しむための時間が必要です。冷静に人々と対応することにばかりに時間が取られるのではなく、悲しむ時間が必要です。
「喪に服する」というのは、心理学的にも、とても意味のあることなのです。
そんなことは、きっとこのお父さんもご存知のことでしょう。それでも、しっかりとした対応をしなければならないと考えていらっしゃるようです。
マスコミのみなさんが、同じマスコミの仲間として、配慮してあげることができればよいのですが。
学校
ニュースで、校長先生の憔悴しきった顔をみました。どうぞ、関係者のみなさん、校長先生を支えてください。担任や他の先生も、どれほど混乱していることでしょう。どうぞ、先生方を支えてください。PTAの出番です(実は私も子どもの小学校でPTA会長をしています)。地域の方々の出番です。
こういう事件が発生すると、学校には嫌がらせの電話が殺到します。混乱の中で、この電話に対応するだけで、教職員は参ってしまいます。
子ども達のことを考えるなら、学校を責めるのではなく、支えることが必要です。今は緊急事態なのですから。
子ども そして 大人
学校では緊急集会が開かれています。すでに何人もの臨床心理士も入っていますし、適切なケアがはじめられていることと思います。
全体へ向けての話もいいですが、もっと一人一人の顔が見える小グループでの対応が必要です。さらに、個別に、一人一人に対するケアが必要です。特に今、緊急のケアが必要な子がいるかもしれません。
近隣の学校でも不安になっている子がいるでしょう。
親達だって、地域のみなさんだって、混乱していることでしょう。
私たちが、優しく強い大人になれるように、互いに支えあいましょう。
強くて怖い大人や、優しいけど弱い大人ではなく、子どもをしっかり抱きしめ、安心感が与えられるような、強くて優しい大人になれるように、互いに支えあいましょう。
今は、みんながショックを受けています。それが、長期にわたるPTSDになるかならないか、今が大切です。
命の大切さ
こういった事件が起こると、「命の大切さを教えよう」といった声があがります。おそらく、全国の学校にそのような話が行っているのではないでしょうか。
もちろん、それは大切なことです。授業や、芸術や、動物を育てることなどで、命の大切さを学ぶこともあるでしょう。
でも、本当の命の大切さを知るためには、自分の命が大切にされているという経験が必要です。
みんなに望まれて生まれてきて、微笑みの中で育てられ、大切にされ、守られている安心感の中で、冒険し、活躍し、能力を発揮していく。失敗しても、ゆるしてもらえる。温かな思いやりに包まれている。
そんな中で、人は命の大切さを知ります。自分の命を大切にし、人の命を大切にすることができるのです。
子ども達はみんな、大切に、大切に、育てられてきているでしょうか。
少年犯罪や非行の心理につては、当サイト内の少年犯罪の心理、犯罪全般については犯罪心理学:心の闇と光をお読みいただければ、幸いです。このサイト全体「こころの散歩道」は、人の心の問題を広く扱っています。
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