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イラク邦人人質:巧妙化、劇場化するテロ手口
【バグダッド福島良典】イラク邦人人質事件は武装勢力が小型ビデオで撮影した邦人拘束映像をCD−ROMで報道機関に送りつけるなど、コンピューターやハイテクを巧みに活用するテロ集団の実態を浮き彫りにしている。中東でも急速に進んでいる先端技術の普及が、テロ手口の巧妙化と劇場化を招いている形だ。
これまでにも国際テロ組織アルカイダなどは、対米聖戦を誓うウサマ・ビンラディン氏らの映像や音声を収めたテープをカタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」に持ち込み、同テレビを世界へメッセージを発信する際の媒介として利用してきた。
また、02年1月の米紙ウォールストリート・ジャーナルのダニエル・パール記者がパキスタンで拘束・殺害された際にも、犯行グループは家族らの恐怖心をかき立てる手段として映像を多用した。
今回、犯行グループはより先端的なCD−ROMを使用。アラブ・イスラムのアルジャジーラと米国系のAPTNの2社に対して送りつける念の入れようだった。
外装にアラブ音楽のCDを模したCD−ROMを受け取ったAPTNのアハメド・サミ・バグダッド支局長は「今では誰もがビデオやCDを扱って映像を配布することができる」と語り、犯行が誰でも可能との見方を示した。
一方、映像に加え、現代のテロ集団の武器になっているのがインターネットだ。今回、犯行声明を出したグループと同名の「サラヤ・アルムジャヒディン」(イスラム戦士軍団)の上部組織とされるイスラム教スンニ派原理主義組織「イラク・ジハード・サラフィ・グループ」もサイトを持ち、傘下組織を束ねているとされる。
テロ専門家によると、中東におけるサイバー・テロの拠点は、インターネット・カフェや携帯電話が普及しているレバノンとされる。各国に散らばる武装勢力の一部は、ネット上で前線のメンバーに対して作戦指令を出しているケースもあるという。
毎日新聞 2004年4月9日 21時02分