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(回答先: 芥川龍之介 「西郷隆盛」 投稿者 リーマン 日時 2004 年 1 月 27 日 01:36:28)
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/2004/shuchou0119.html
「それで、具体的な質問ですが、源義経がジンギスカンになったというのは本当ですか」と聞く。
「本当だよ」
「客観的な証拠でもあるんですか」
「うるせえ。本当だと思うよ。本当だと思ったら楽しいじゃないか。ロマンだろうが」
そしたら、今度は別な方向から攻めてくる。
「じゃ、西郷隆盛は誰になったんですか」
「なに言ってんだよ。なんで“じゃ”なんだよ。前後がつながらんじゃねえか」
「ともかく、西郷さんは誰になったんですか」
「誰にもなんねえよ。城山で自決したよ。まァ、もっとも、本当は自決しないで、ロシアに渡ったという説もあったけどな。そんなアホなと思われるかもしれないけど、結構信じられてたんだよ。だって、大津事件の原因はこれだからね。死せる西郷、生ける津田三蔵を動かす、だよ」
「えっ、大津事件というのは、警備の巡査の津田三蔵がロシアの皇太子ニコライに斬りつけた事件でしょう。死刑にすべきだという政府に対し、大審院長児島惟謙が反対して、〈司法の独立〉を守った事件でしょう」
「おう、おう。知っとるじゃないか。でも、司法の独立なんかよりも、こっちの方が重要だよ。このニコライと一緒に西郷が日本に帰ってくる、と言われたんだな。それで、恐怖にかられて津田はニコライに斬りつけたんだよ」
「ウッソーだ!」
まいったなー。私が今まで嘘をついたことがありますかいな。「本当だよ。洋の東西を問わず大事件なんて、案外と下らない動機で起きるんだよ。あの三億円事件しかり、あの赤報隊事件しかり。皆、考えすぎるから分からんのじゃ」
「いや、私は信じません。学校でも、そんなことは教わりませんでした」と言う。仕方ない。証拠を見せてやっか。吉村昭の『ニコライ遭難』という名著がある。あれにも書かれているが、図書館に返したんで、今、手元にない。かなり知られてる話だから、他の本でもあるだろうと調べたら、あった。
合田一道の『日本史の現場検証。明治大正編2』(扶桑社)だ。この70ページにこう出ている。
〈実は、ロシア皇太子が来日する時、新聞は競って西南戦争で死んだはずの西郷隆盛がロシアに生存していて、皇太子に随行してくるという報道をしたので、国民の多くはまた戦争になると噂し合った。 津田は西南戦争の時、別動隊第一旅団の伍長として従軍し、勲七等に叙せられたが、津田もまたこの噂を信じたようで、知人に、西郷が帰国して政府の要人となれば、勲章を奪われてしまうので困る、と話していたと言い、そんなことも襲撃の原因になったと考えられる〉
どうだ、おそれ入ったか! と言ってやりましたよ。私は嘘をついたことはありません。私の言うことは全て本当のこと。当然のこと。常識なのです。だから、そんな正直者の私のことを一水会の顧問センス(common sense=常識)と言ってるんですよ。わかったかいな。