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(回答先: Re:食卓の向こう側・第2部「命」つなぐために<2>乳脂肪率 「進歩」の行き着いた先【西日本新聞】おいしい牛乳? 投稿者 天地 日時 2004 年 8 月 04 日 06:27:04)
食卓の向こう側・第2部「命」つなぐために<4>異変 わが子より「わがこと」―連載
20040321付 朝刊掲載
http://www.nishinippon.co.jp/news/2004/shoku/shoku2/04.html
農業、医療、教育など発展途上国の厳しい環境下で働く青年海外協力隊。「応募するのは健康でたくましい若者たち」。そんなイメージが今、崩れようとしている。
二月にあった「二〇〇四年秋(年二回募集)」の選考で、応募者三千六百十三人(平均年齢二六・一歳)のうち、33・5%にあたる千二百十一人が健康診断ではねられたのだ。理由はアレルギー、貧血、子宮内膜症など婦人科系の病気、糖尿病など生活習慣病に伴う肝機能障害、栄養障害…。
「アレルギーは住環境の悪化(ちりやほこり)も関係するが、大半は食生活のおかしさに原因がある」。協力隊の顧問医として、十年あまり若者たちを診ている牧野真理子は言う。
一九九六年春の健康診断による不合格率は7・5%。診断基準は変わらないのに、〇一年秋以降は、それが常に30%を超える。
「骨がもろくなったのか、研修中の骨折も増えた。気質面でも、自己中心的な振るまいや、キレやすい若者が目立つ」。牧野は彼らの「育ち」に思いをめぐらす。
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「夜型」の子どもたちが増えている。夜の街を歩く親子 (福岡市内)
「朝からボーッとしたり、背中がぐにゃりとなったり。元気が出るのは昼から」。保育士歴二十九年、福岡市早良区の高取保育園の吉冨キヨ子(57)は「“異変”はすでに二十年以上前から表れていたが、最近はそれが加速している」。
同区内の十九の民間保育園は昨年、約三千人の園児を対象に「睡眠と遊び」に関する調査をした。一―二歳児、五―六歳児とも、午後九時前に寝るのは二割にとどまり、午後十時以降に寝るのが三割。理想とする十二時間睡眠にほど遠い現実が明らかになった。
延長保育など遅い帰宅でずれ込む夕食。外での遊びが少ないから肉体的に疲れない上、大人と一緒の夜更かしで、朝は自分で起きられず、食欲もない。体温が上がらず活性化しない体。大人の生活リズムに合わせられ、悪循環に陥っている。
そしてエアコン、長時間のテレビ、テレビゲーム…。汗をかかない便利で快適な暮らしが、体内時計や生活リズムを狂わせ、朝、目覚めても体にスイッチが入らない「起立性調節障害」を招く。
「子どもの不登校の原因は、いじめや学校のあり方だけに目が行きがちだが、体が『行きたくても行けない』状態に陥っている場合も多い」と、日本大学医学部名誉教授の大国真彦(75)は指摘する。
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自分が歌いたいがために深夜のカラオケ店に子どもを連れ出す親、子どもの弁当箱に切っただけの菓子パンを詰める親。高取保育園長の西福江(74)は「わが子のために我慢する、しかる、しつける」親としての“常識”が通用しない時代に入ったと実感する。
常態化している残業、不十分な育児制度への取り組みも必要だが、西は思う。「わが子よりも、わがことになっていないか。いい生活のリズムをつくるには、きちんと食事の時間を守ってあげるのがいちばんなんだけど…。この子らが親になるころ、この国はどうなっているんでしょうか」(敬称略)
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親と一緒にテレビゲーム 福岡市早良区内の19民間保育園が行った調査によると、テレビゲームをする園児は6歳児で40・6%。そのうち親子でするのは78・3%。テレビゲーム世代(1980年代に「ドラゴンクエスト」など発売)が親になっていることと関係がありそう。