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食器樹脂原料にも環境ホルモン作用、試験で確認
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040723i301.htm
環境省は、食器などに使われるポリカーボネート樹脂の原料「ビスフェノールA」に、魚類の生殖機能などに影響を与える環境ホルモン作用(内分泌かく乱作用)があるとする試験結果をまとめた。
内分泌かく乱作用が、同省の試験で正式に確認されたのは、ノニルフェノール、オクチルフェノールに次いで3物質目。同省が27日に開く内分泌かく乱化学物質問題検討会で報告する。
メダカを使った今回の試験では、河川などで検出される低濃度のビスフェノールAでも、繁殖期のメスに特徴的なたんぱく質が、オスでも増えることが判明。濃度を増すと、オスの精巣の一部に、卵巣の細胞が交じる「メス化現象」も見られた。ただし、人間への影響を評価するために、ネズミを使った試験では、3物質とも明らかな内分泌かく乱作用は認められなかった。同省は「人間の健康被害の可能性は極めて低くなった」としている。
◆ビスフェノールA=環境ホルモンが社会問題化した1998年以降、この化学物質から作られるポリカーボネート樹脂製の学校給食用食器の使用中止が相次いだ。ただ、国内生産量は年々少しずつ増えており、昨年は48万トン。環境中の濃度に関する規制はないが、2002年度の水質調査では137地点中89地点で検出された。
(2004/7/23/03:06 読売新聞)